Abbas Kiarostami監督 会話時に切り返しショットをむやみに使わない。切り返しショットは常套手段になりつつあるが、小津安二郎を参考にしたかのような画面を構成して、新鮮味がある。大人が口論するだけの映画といえば、ロマン・ポランスキーの『おとなのけ…
石井隆監督 のんびり弁当を食べるラストが印象的で、このような緩急は嫌いではなかった。題名通り、ヒロインは愛を惜しみなく奪われているが、愛ゆえに愛を失ったというのではなく、元々機能不全な家庭に育って愛がそもそもわからない、ということである。 …
Paul Morrissey監督 綺麗な顔の俳優がたくさん登場し、バッタバッタと内臓を見せて死んでいく作品。散りゆく美学とやらを表現している、アンディ・ウォーホールの慣習した作品。音楽の雰囲気にのれないと、最後まで観るのは厳しい。
Buster Keaton監督 大量の花嫁姿の女に追いかけられる、見どころ満載の作品。
Paolo Gioli 監督 目に残像が残るほどに細かくショットを重ね、男の像が見え隠れする。映像ならではの体験で、人間とは何かがなんとなくわかった気になる。
Alan Berliner監督 8分のなかで、さまざまな映像が音楽とともに流される、まさに題名通りの作品。映像に対応する音楽を流すことで、映像の効果を高めているといえる。
Peter Tscherkassky 監督 破滅的な映像に身を任せる体験ができる。
Malcolm Le Grice 監督 サイケデリックに酔うことのできる短編。これが何時間も続いたら、とても観てはいられない。
John Ford監督 表面的では無い、人間の核心に迫る作品。
Godfrey Reggio監督 映像としては楽しい。ただし、主題があまり伝わってこない。アメリカの都市の映像とともに、ネイティブアメリカンの「平衡を失った世界」という単語を単純につけられただけでは、主題の意図はわかるが説得性が無いかもしれぬ。そこで代わ…
Henri-Georges Clouzot監督 一度描いた画を、上乗せして別の画で置き換えてしまう様子に驚いた。
黒澤明監督 芥川龍之介の小説「藪の中」を以前読んだ。本作を観ていると、そのとき頭の中に浮かんだ情景が、鮮やかに再現されてきた。素晴らし作品である。 (木の葉の影、音楽を用いてそよ風を発生を描写した。)
Ermanno Olmi 監督 主人公とカメラを直線で結び、その中点を軸として、主人公の動きと点対象にパンをする独特のカメラワークが特徴。ストーリーを説明的にしなかった点に良さがある。
Roman Kachanov監督 願い事がかなう魔法の花びらがあり、最後の一枚を足が動かない少年のために使う。監督は、私が知る限り主人公がすべて少年であるが、半数かそれ以上は少女である。後の『Metamorphosis』で登場するような、いじわるな性格の男の子は稀だ…
Roman Kachanov監督 作画に独特のリズムがあり、色づかいが綺麗。 (映像が詩的だ。)
Roman Kachanov監督 少年が学校の外にいると、マンホールが揺れていて、そのすぐ下に魔法使いの洞窟があった。フィクションが大胆であり、身近に感じることのできる作品である。作画は非常に丁寧で繊細だ。 (工事現場のすぐ下に、魔法使いの洞窟がある。大…
Roman Kachanov監督 監督は人形アニメをたくさん作ってから、本作あたりで戦争時の写真を引用し、表現方法の開拓をはじめている。長く映画製作を行うと、ひとつの表現方法から、複数の表現への融合が図られる。その移行期における格好の主題は、歴史である。…
Roman Kachanov監督 働く車を主人公に置いた作品。段差のある道を駆け下りるなど、躍動感がある。
Roman Kachanov監督 緻密に撮影されている。鶴は、監督の以後の作品にほとんど登場しないが、この細い首と足を持つ動物は、似たような姿でクレーン車の造形に応用されている気がする。 (白樺がロシアの気候を描写する)
Roman Kachanov監督 空飛ぶベランダによって、空想と現実の世界を行き来する素晴らしい作品。ストーリーは古典的であるが、人形アニメでたった10分間で完璧に描写したのだから驚嘆した。監督のユーモアも健在、手紙をよこさない海軍の夫を想う妻の姿が、アク…
Roman Kachanov監督 水面に泡が出ては消える様をうまくアニメーションしている。様々な動物を用いる技術は、のちの『ミトン』、『チェブラスカ』にも大きく貢献した。 (親をさがしているカエル)
Roman Kachanov監督 題名の英語訳が不明である。気球の旅に出る少年の話。監督の人形アニメで、空を浮遊し続けるシーンは珍しい。子供心に溢れた作品。 (気球に乗り込む)
Roman Kachanov監督 険しい顔をしたいたずら好きの少年が、盲目の少女と出会い、何らかの心の変化があった。
Roman Kachanov監督 虎の筋肉隆々な様がうまく描写されている。
Roman Kachanov監督 チェブラーシュカは学校に読み書きを習いに行くが、そこには教師が人手不足で、ゲーナとシャパクリャクが教えることになる。
Roman Kachanov監督 シャパクリャクも根強い人気があり、コスプレヤーもいるらしい。監督が以前用いた、電車の題材が発展して使われている。
Roman Kachanov監督 躍動感のあるチェブラーシカシリーズの二作目。監督のユーモアが炸裂している。
Roman kachanov監督 良作のアニメ。若いワニの設定だが、常にパイプをふかしている。
Roman kachanov監督 セリフ無しで一つのストーリーを描写した良い作品。回想シーンが二箇所ある。どちらも手紙の文字を提示し、それらが集合し変形し、線描のアニメーションとして回想部分が可視化される工夫があった。 (回想)
Roman Kachanov監督 色使いが綺麗な作品。ロシアは西欧とアジアにまたがる国であり、そして日本まで隣接する。私がロシアの感性に触れると、それを通じて大陸全体のエッセンスを感じるように思える。