a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

1960年代 普通 (好みで)

Novice (1961) - 働く車

Roman Kachanov監督 働く車を主人公に置いた作品。段差のある道を駆け下りるなど、躍動感がある。

A Little Frog Is looking for His Father (1964) - 水面

Roman Kachanov監督 水面に泡が出ては消える様をうまくアニメーションしている。様々な動物を用いる技術は、のちの『ミトン』、『チェブラスカ』にも大きく貢献した。 (親をさがしているカエル)

Gena the Crocodile (1969) - ワニ

Roman kachanov監督 良作のアニメ。若いワニの設定だが、常にパイプをふかしている。

The Granddaughter was lost (1966) - 名回想

Roman kachanov監督 セリフ無しで一つのストーリーを描写した良い作品。回想シーンが二箇所ある。どちらも手紙の文字を提示し、それらが集合し変形し、線描のアニメーションとして回想部分が可視化される工夫があった。 (回想)

How The House was built to The Kitten (1963) - 働く車

Roman Kachanov監督 迷える子猫が街をさまよい、無事に持ち主の家に帰るストーリー。幼稚園生であった私は、NHK教育テレビで働く車がお互いに会話するアニメーションを見た気がする。その30年以上も昔に、本作は工事に使用する車を擬人化した。 (クレーン)

Little Masha and The Bear (1960) - 丁寧

Roman Kachanov監督 丁寧に制作された、可愛らしい作品。

The Portrait (1965) - ありきたり

Roman Kachanov監督 ありきたりなストーリーと、使い回された主題でできたアニメである。これをロシアの美的感性で表現すると面白いことになるとわかったのが本作のアニメーションである。 (動物を擬人化した作風だ)

Rivals (1968) - 異国風

Roman Kachanov監督 異国風の題材を用いて、映画制作風景を混ぜながら話を展開する。独創性のある作品である。 (化け物の回想をする老人。)

The Injury (1962) - 緻密

Roman Kachanov監督 緻密なアニメーションであり、毛糸を主な描写の道具としている。

The Garden(1968) - 不吉

Jan Švankmajer監督 監督はアニメーションの描写だけでなく、実写にも優れていることがわかるショートフィルムである。庭の周囲を立っている集団は、ナンセンスな行為を延々と行なっているということで、不吉な予感を感じさせる。この主題を2時間かけること…

Johann Sebastian Bach: Fantasy in G minor (1965) - 音楽

Jan Švankmajer監督 クラシック音楽を流れる映像とリズム一致させるという主題は、現代ではアクション映画を除いてあまり見られない。シネマスコープで、バッハの音楽とリズムを一致させる作品は、本作をおいて他には知らない。貴重な試みである。 (黒い背…

The Last Trick (1964) - 生命機械

Jan Švankmajer監督 人形劇である。人形の中は、ゼンマイ式になっており、生身と機械が混在する世界観ができている。しかし、思想はない。初監督作品である。 (二つの人形が登場するが、相互にはミスコミュニケーションである点も監督の主題である。)

A Quiet week in the House (1969) - 芸術

Jan Švankmajer監督 七部構成。小刻みに揺れる描画が多く、監督の中で最も綺麗な映像かもしれない。全体を通してストーリーはあるが、哲学的な主題が薄く、結果として綺麗な描画に重きがある作品と言っても良さそうだ。 (描線。実際は小刻みに振動しつつ運…

Punch and Judy (1966) - 陽気

Jan Švankmajer監督 陽気な音楽と共に、有名な「Punch and Judy」をショートフィルムに収めた。Jan Švankmajer監督の作品群の中では、陽気な雰囲気の部類に入るが、それはハンマーがミニチュアであり、殴打の音に愛嬌をもたせているためである。閉塞感を描写…

A Game with Stones (1965) - 粘土

Jan Švankmajer監督 アニメーションの習作として鑑賞できる。石が、粘土と岩石の両方の視点から描写される工夫がある。

Picnic with Weissmann (1962) - 落葉

Jan Švankmajer監督 ピクニック始まり、楽しい音楽が始まる。次第に、ピクニックは終わりへと向かい、チェスの駒はキング以外いなくなり、閉塞し始める。作られた世界は、落葉によって終幕を迎える。 (終わりゆく遊戯。駒には石ころ(ナンセンス)が一つ混じっ…

Historia Naturae (Suita) (1967) - 統一

Jan Švankmajer監督 生物の進化を描写する。生命の統一という主題は、現代映画においても時々語られることがある。それを正面から取り組むこともあれば、高尚的な印象をとってつけるために利用することもある。 (ホモ・サピエンスも最後には骨標本になって…

The Flat (1968) - 壁

Jan Švankmajer監督 脱出しようとする、全ての努力をナンセンスに帰すような壁である。この壁という存在は、映画や小説においてよく主題になったものであるが、最近では見かけなくなりつつある。科学技術が向上し、経済の自由度が増し、不可能という主題が減…

Et Cetera (1966) - 進化の、、、

Jan Švankmajer監督 三部構成。それぞれに脈絡が無いようで、有るような、独特の世界観を提示する。二部では、調教する人間に対して、犬がだんだんと調教されながら人間に成るという、おそろしい価値観が堪能できる。 (狂気を感じるが、、、)

Paris When It Sizzles (1964) - 普通

Richard Quine監督 普通。恋愛映画としては、新しいストーリーをまさに紡ぎ出す映画監督と、彼のタイプライター女の話であり、虚構と現実がゆるく交錯する作りとなっていた。

Baisers vol?s (1968) - 恋愛映画の手本

François Truffaut監督 恋愛映画の手本。恋愛の駆け引きのシークエンスが多数入っている。この駆け引きが無くして、ただ成り行きでキスするだけで、悪漢や巨大新生物、貧困や孤独から救ってやるだけで、恋愛が成立する恋愛要素とは異なる。本当の恋愛映画は…

Antoine et Colette (1962) - 最後のテレビ

François Truffaut監督 恋人、その家族と仲良く食事をする主人公の男であったが、恋人が別の男とできてしまい、残された家族と寂しくテレビをみる。この展開が印象的だ。

The Yellow Rolls-Royce (1964) - 時代性

Anthony Asquith監督 ストーリーに面白さはなく、むしろ、映画の媒体を通して60年代の世界観を観る。ロールスロイスは、真っ先に『ゴールドフィンガー』を思い出すわけで、よろしくない仕事をして稼いだ人の車、という印象もある。そこで、本作はオムニバス…

La riffa (1962) - 群衆

Vittorio De Sica監督 主人公を乗せてジャンプしながら走っていく車を、群衆が追いかけていく。それも、楽しそうに追いかけていくのに趣がある。「Boccaccio '70」に収録されている。

Il lavoro (1962) - 部屋の豪華さ

Luchino Visconti監督 豪華で、広い、Visconti監督らしい部屋を堪能できる。「Boccaccio '70」に収録されている。

Le tentazioni del dottor Antonio (1962) - ミス映画

Federico Fellini監督 Fellini監督がミスしてしまった映画、少なくとも話が抽象的に拡散してしまい、同じくAnita Ekbergが出演した『甘い生活』がより具体的で耽美的であった作品だ。技術として、遠近法による女巨人を作り出し、ミニチュアを駆使し、必見の…

Renzo e Luciana (1962) - ある新米夫婦の実像

Mario Monicelli監督 ある新米夫婦の実像を描き、労働者階級の管理職階級に比べてつらいところ、新米夫婦が家族から嫌味を言われてつらいところ、少なくとも60年代のポピュリズムを目指したのであった。彼女が、バスに乗って街に溶け込んでいくラストシーン…

Toby Dammit (1968) - フェラーリ疾走

Federico Fellini監督 『世にも奇妙な物語』に収録されている。 いくつかの点で楽しい作品だった。『8 1/2』は映画監督の苦悩を描く、いわば私小説風の作品構造を取ったが、それから数年後に公開された本作は、役者の苦悩を描くということ。フェラーリが疾走…

William Wilson (1968) - 普通

Louis Malle監督 『世にも奇妙な物語』に収録されている。 『死刑台のエレベーター』でルイ・マルが好きになったのであるが、なぜか本作は好きになれなかった。監督の腕が落ちたのではなく、役者が悪いわけでもなく、時代性が現代とマッチしないわけでもなく…

Metzengerstein (1968) - おしゃれ映画

Roger Vadim監督 『世にも奇妙な物語』に収録されている。 Jane Fondaがおしゃれで、衣装の装飾的美性にこだわった作品。それにこだわりすぎるあまり、中世の特権階級の服装を超えた現代のファッション性が出て、リアリズムをダメにした。おしゃれすぎるのも…

Anticipation (1967) - 『アルファヴィル』から『中国女』へ。

Jean-Luc Godard監督 『愛すべき女・女たち』に収録される六番目の作品。以前公開された『アルファヴィル』の手法を用いて、のちの『中国女』以降に続く政治色が反映された内容である。この政治色によって、他の5つのオムニバス収録作品とは一線を画している…

Paris Today (1967) - 娼婦救急車

Claude Autant-Lara監督 『愛すべき女・女たち』に収録されている五番目の作品。薬品棚にウイスキーを陳列し、街を歩く医師を誘惑し、娼婦の救急車が走っていく様が面白い。

The Gay Nineties (1967) - 映像と音楽の融和

Michael Pfleghar監督 『愛すべき女・女たち』に収録されている四番目の作品。音楽に合わせるために映像が所々に小停止し、音楽に映像が随伴するコンセプトで、音楽と映像の融和が楽しめる。短編であるところを、ストーリー全体を丁寧に描いている。

Mademoiselle Mimi (1967) - ジャンヌ・モロー

Phillipe de Broca監督 『愛すべき女・女たち』に収録されている三番目の作品。ジャンヌ・モローといったらまず『マドモアゼル』が思い浮かぶ。本作はそれが軽妙な、街の短編ドラマに仕立てられた印象もある。

Roman Nights (1967) - 古典的

Mauro Bolognini監督 『愛すべき女・女たち』に収録されている二番目の作品。オムニバスの英題は「The Oldest Profession」、これは娼婦を指すのであるが、本作では将軍の妻が娼婦だったという軽妙なオチである。王道的という意味でも、軽快である。

Prehistoric Era (1967) - 衣装が安っぽい

Franco Indovina監督 『愛すべき女・女たち』に収録されている一番目の作品。全体を通して音楽が映像に軽妙さを加え、内容も軽い。古典的で、観客も軽い気持ちで観ることができる。衣装やセットが安っぽく、難点である。

You Only Live Twice (1967) - スケールが大きい

Lewis Gilbert監督 SFが進歩的で面白い。今回の作品は火山がある国であればどこでも良かったように感じるが、それでも舞台が日本であるのは光栄なことだ。

Thunderball (1965) - スケールが大きい

Terence Young監督 今回の作品は大西洋の浅瀬に沈められた戦闘機を探すといったもの。ヘリコプターを用いたロケーション撮影を含み、スケールが大きくて良い。

From Russia with Love(1963) - 秘密道具

Terence Young監督 物語冒頭に紹介される秘密道具が、物語の伏線となるスタイル。

Goldfinger(1964) - 黄金期

Guy Hamilton監督 『007』シリーズの3作目である。アストンマーチンとロールスロイスが山間でカーチェイスを繰り広げる、まさに映画の黄金期である。この黄金期というフレーズ、映画においては潤沢に資金をかけられてかつ表現の可能性をより探求できる時期の…

007 Dr.No (1962) - 時代柄

Terence Young監督 時代柄な悪役が登場するので、社会派なアクション映画ともみれる。ドラゴン戦車の炎の射程を見誤ったのか、あの場面で命を散らした味方がなんとなく不憫ではある。

夜明けのうた(1965) - すばらしき群像

蔵原惟義監督 岸洋子のヒットシングルを主題にしながら、群像を描いた。落ち目の女優と失明しかかっている女が登場する。この二人の対比構造があまりにも明瞭であるから、観客として私はすんなりと映画の世界に引き込まれて、映画の発するメッセージも受け取…

BLUE HAWAII (1961) - ハワイに行きたくなる

Norman Taurog監督 Elvis Presleyの"Blue Hawaii"の曲とたくさんのアロハシャツが観れる映画だ。私はまだ行ったことがないが、本作を観るとハワイに行きたくなってしまう。

Le Vent d'est(1969) - 一人称と相補関係

Dziga Vertov Group監督 Anne Wiazemskyが告白する。告白の方式を持つスクリプトに、必ずしも内容が一致はしないけれどもスクリプトを視覚的に補う関係を目指すショットが対応する。この主観と客観の間の立場にあるフィルムを観ると、文章だけでは伝えること…

The Diary of a Chambermaid (1964) - 閉塞

Luis Buñuel監督 オクターヴ・ミルボー、ピエール・ルイス、ユイスマンスなど読書家で会ったBuñuelがミルボーの小説を映画化した。本来一人称で会った作品を、冒頭の数ショットによって見事に三人称へと変形して、以後は昆虫学を修めた彼らしい独自の解釈も…

The Little Soldier (1960) - 普通

Jean-Luc Godard 監督 後にいわゆる政治色を強めることになる彼の、思想的原点が見てとれる。 残念なことに私には基本的に退屈な映画であったが、それはたとえば『中国女』のように主人公たちが政治に当事者意識を持っているわけではないからであり、今回のA…

La Chinoise (1967) -

Jean-Luc Godard監督 今回うまいと感じたのは、イデオロギーを描いているようで描いていない、つまり映画に於いてイデオロギーを描くという過ちを犯すことは避け、あくまでもイデオロギー下に置かれた個人に焦点を当てたまっとうな映画である点だ。もちろん…

My Life to Live (1962) - 人生観のつまった爽やかなテイスト

Jean-Luc Godard監督 10を超える章に分けて、それぞれに置いてストーリーに付かず離れずの独立したテーマを設けている。それぞれは独立しているが、「映画好きの人生」という意味で相互に連関し、違いのテーマの重要性を高めあっているように私は見た。もっ…

Common Law Cabin (1967) - 普通

Russ Meyer 監督 いたって普通の作品。

Ivan's Childhood (1962) - 撮りたい画のために何でもやった。

Andrei Tarkovsky 監督 タルコフスキーはしばしば詩的であると言われるけれど、映像の詩人であることの由来はその自由さにある。もっとも映画の制約から自由になろうとする意思の強かった監督、と言っても差し支えない。水面に焼夷弾の当たる絶妙な光具合と…