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a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Bram Stoker's Dracula (1992) - すばらしい映像美を観る。

Francis Ford Coppola監督。 Wojciech Kilar音楽制作。 どうでも良い雑談であるが、映画の画面とは、奥行きを表現する態度であると私は考えている。そのため、登場人物は奥から手前へと移動してきて、結果としてカメラがその動きと連動して動くことで、いま…

Kin-dza-dza! (1986) - 映画音楽が大成功した例を観る。

Georgiy Daneliya監督。 ロシアやソビエトのSF惑星映画やそのストーリーは、とても面白い。もしかしたら、ナンセンス劇が好きな国民なのかもしれない。 本作は、マッチが通貨になっている、ナンセンス劇度合いの強い映画である。そして、映画音楽が大成功し…

時をかける少女 (1983) - 映像美の独特さを観る。

大林宣彦監督。 出演している多くの俳優たちは、今で言う「棒読み」である。波がやってきて、その波に飲まれるという形でタイムトラベルが可能となる。その映像は今の私には特殊と片付けてしまうほかがなく、非常に残念ではあるが、非常に見ごたえのあるもの…

Mad Max beyond thunderdome (1985) - 決戦のストーリー構造と遊戯構造を観る。

George Miller監督。 本シリーズの初作で、ドライビング映画でありそれゆえに面白かったのであるが、いまやドライバーの面影すらなくなってしまった。初作がすばらしいが故に連続的に続編が発生し、初作の面影を減衰していく姿は『ランボー』に通じるものが…

Bragil (1985) - この世界観はなかなかのもの。

Terence Gilliam監督。 これ以上のSFは無いと思われる。Science fictionとしてではなく、望ましい未来について語る未来学としてのfictionである。なぜなら、本作に登場している全ての機器や官僚体制は、実際にわれわれが生きている世界で実現しようと思えば…

Wings of desire (1987) - 男と女の可能性について。

Wim Wenders監督。 モノクロをうまく用いて、色彩の感覚を鋭敏化させることに成功した。本作はその点において映画の可能性を発展させたかと思う。 サーカスの女がいて、最終的に天使がその女とキスをすることで終幕する。つまりは人間という存在と天使という…

Predator (1987) - アクション魔物の中に人間自身を観る。

Johe McTiernan監督。 Steve Wangが手がけたプレデターは、いままでの宇宙人とは様相が異なる。『21世紀宇宙の旅』のような摩訶不思議な存在ではないし、大量殺戮のみを目的にしているような機械でもない。どうも、プレデターは人間を鏡に写したようないでた…

Mad Max2 (1981) - 前作とは異なる雰囲気の作品。

George Miller監督。 主人公の色恋沙汰がまったくないため、前作とは異なる雰囲気の作品に仕上がった。

The Last Boy Scout (1991) - 遊戯要素が満載。

Tony Scott監督。 子役のDanielle Harrisが、大人を物怖じしないすばらしい演技を見せている。その後、映画俳優にはならなかったようであるが、いまでもアメリカのドラマに出演しているという。以前『God Father』でマシンガンで穴だらけにされる男を見たこ…

Full Metal Jacket(1987) - 徹底した悲劇。

Stanley Cubrick監督。 ベトナム戦争というテーマで、一体いくつの映画が撮られたことであろう。『プラトーン』は、ベトナム戦争の画面描写において右に出るものはいない映画であるが、『ランボー』はベトナム帰還兵の心理葛藤を描写する意味で最高の映画で…

The Shining (1980) - 空間を的確に描写するということ。

Stanley Kubrick監督。 どのような映画にしても、登場人物の存在する空間全体の描写には、無知にならずにはいられないものである。本作品は人物顔のdetail shotから、わざわざ丁寧に引いて登場人物がどのような空間にいるのかを描写するようにしているようだ…

トラック野郎・一番星北へ帰る (1979) - 複数のストーリーが独立的に組合わさる。

鈴木則文監督。 俺はこれを撮るんだ、という気概を感じる作品。音楽は木下忠司で、彼は木下恵介の親戚である。使用された楽器は、三味線か琴か。会津若松へ舞台が移動した際、その地方の独特の民族音楽が映画音楽として使用された。これは、街が醸し出す雰囲…

Lifeforce(1985) - 女がひたすら男の生気を吸っているだけの映画。お気に入り。

Tobe Hooper監督。 本作のこのだらだらとしたストーリーに、音楽がHenry Manciniである。大した映画ではないと思うのであるが、音楽が超一流なのである。 私にしたら、『JM』に続く、一年に一回は鑑賞したい映画である。この範疇の映画とは、決して映画の作…

Lethal Weapon (1987) - 最後、クリスマスの夜に決闘させたことの意味。

Richard Donner監督。 自殺願望のありそうな刑事と、他方そうではない一般的な家族持ちの刑事による麻薬捜査のストーリーである。 刑事が二人組で捜査をする形式では、互いの主義主張・性格に大きな乖離を前提することが普通である。そうすることで、片方の…

The Last Emperor (1987) - これを観なければ、人生を損する。

Bernardo Bertolucci監督。 カーテンや布のすばらしい使用法の手本。画面自身が、映画をみだらに、みだらに、みだらにしていく。Bertolucciはもともと画面内の空間感覚にすぐれていて、空間を明確にみせるスクリーンプレイを実行している。

Pink Cadillac (1989) - こんな良い画面ない。

Buddy Van Horn監督。 純血団の人間たちがおもしろい。張りぼての板の前にひとり立って、ボスがマシンガンでその人間のことを撃つ。うまいことその人間だけ避けて、まわりを撃つ。慣れてる人はガムをたべながらやっている。このガムを食うという演出が良いの…

8 Million Ways to Die (1986) - 創意工夫に満ちた戦闘シーンが魅力。

Hal Ashby監督。 アルコール中毒が主人公の映画といえば、本作であろう。 映画において奥行きをよく映せている映画。多少なりとも感動できるほどである。基本的には鑑賞している側を正面手前として、奥から手前へと人物の移動があるとよい。移動があることで…

Gremlins (1984) - 個人的には好みの部類にはいる。

Joe Dante監督。 人間の傲慢さに対して社会的に働きかけるような作為のある映画。ストーリーの発想が非常におもしろい。人間たちが自らの怠惰さやおろかさのために蒔いた火種があり、それらを鎮圧するというストーリーであるが、その火種の付き方がおもしろ…

DIE HARD2 (1990) - 空港を利用した、創意工夫にあふれる作品。

Renny Harlin監督。 空港というセットでこういうことも出来るんだという、創意工夫に満ちた作品。 音楽同士の対決が観られる作品でもある。味方の形而上の音楽と、敵の形而上の音楽を、交互に流していく。作品全体を大きく盛り上げることができるのである。 …

The Purple Rose of Cairo (1985) - 気恥ずかしいくらいに、ロマンチスト。

Woody Allen監督。 映画好きにたまらないだろう映画は、本作や、スピルバーグの『Super 8』であろう。どちらも、映画世界の内容が現実世界へと侵入してくるストーリーである。どの映画ファンも、映画が好きなのだから、映画の内容が目の前で現実になることを…

Rambo 3 (1988) - ゲリラ好きのランボーが、平地で戦車を乗り回すまさかの展開。

Peter MacDonald監督。 前回ベトナムへ作戦を実行しに行って酷いはめに合わされたRambo。今回はベトナム戦争の時から上司と部下の関係で深情がうまれている大佐を助けに、アフガンへと向かう。 Ramboは前回の作戦で懲りたのか、世捨てをして格闘技でその日暮…

The Terminator (1984) - 有名な映画音楽は、モーテルにて際立つ。

James Cameron監督。 Terminatorシリーズは無機質な戦闘ものの映画であるというイメージが強い。しかし、最初である本作は、人間の運命のどうしようもない部分とどうにか出来る部分が交叉し、ドラマチックに仕上がっている。特にモーテルで結ばれる二人のシ…

Rambo: First Blood Part2 (1985) - ランボーはベトナムへと渡る。

George Pan Cosmatos監督。 連作であり、合計4作目まであるFirst Bloodシリーズの二作目。今回はベトナムにいる米国捕虜兵の存在を写真に収めるというストーリーから、結局は自らすべて捕虜兵を助け出してしまうというストーリーへと変化する。 Ramboと一緒…

A Room with a View (1986) - 錚々たる芸術の前に佇む人間の愛情の本質とは。

James Ivory監督。 クラシックピアノを弾く英国のお嬢さんが、肉体的な恋愛のよろこびを知っていく話。彼女はベートーベンの曲をピアノで弾くが、その音楽への情熱を彼女の人生へと傾けたら、音楽と人生が融合し彼女の人生はより豊かになるであろう、と。10…

First Blood (1982) - 感動の源泉とはストーリーにあらず。

Ted Kotcheff監督。 PTSDなのかベトナム戦争で傷つけられた記憶がフラッシュバックする男が、警察と抗争する話。浮浪者だとして警察署に勾留された際、多少雑な扱いをうけてののしられたことで、彼の記憶がフラッシュバックしてしまったらしい。アメリカが海…

The Thing (1982) - バランスのとれた良い作品。

John Howard Carpenter監督。 軍師のような、策士的な性格の人間であることを描写するには、適当にチェスで興じているシーンを入れて勝たせればよい。もっとも、ここの映画に出て来る人物はチェスに負けてその腹いせに、ウイスキーをパソコンに流し込んでぶ…

BAGDAD CAFE (1987) - グリーンの部屋が綺麗な映画。

Percy Adlon監督。 amzonインスタント・ビデオを通して視聴した、初めての作品。 グリーンの色味の使い方がすばらしい映画。 ドイツのババリアからきた女性ムンシュシュテットナー、のちに名前が言いづらいのでジャスミンと呼ばれるようになるが、彼女がBAGD…

Frantic (1988) - フランスとアメリカの情緒を織り交ぜた。秀作。

Roman Polanski監督。 パリという異国でアメリカ人が不慣れで不格好な様は、Midnight in Paris(2012)でもみられる。汎用的に使われるモチーフである。これはまめ知識である。 人物を手前と奥に配置してそれぞれ別の事をさせるという、奥行きを理解した撮影法…

Nowhere to Run (1993) - 撮り方が独特としか言えぬ

Robert Harmon監督。 一般的な開拓地での勧善懲悪もの。特筆すべき点はなかった。 撮り方がおもしろい。あまり教科書っぽい撮り方ではない。ただし、その撮り方で視聴効果がどれだけ上がるのかと問われれば、微妙なものである。

The Sacrifice(1986) - 実際に丸ごと一つ家を燃やした(しかも一回ミスして取り直した)名作。

Andrei Tarkovsky監督。彼の最後作。 登場人物が、物質的進歩と精神的進歩が協調を欠いていると述べる。真っ暗な部屋の中で、TVから開戦宣言が流れ、主人公は家や家族を犠牲にしてでも開戦前の日々にもどしてほしいと祈る。ある願いのためには、なにかの犠牲…

Nostalghia(1983) - ロシア人が温泉を巡る映画

水たまりに水滴が落ちるという叙情を取り入れる。Andrei Tarkovsky監督の常套手段である。今回はバーニョ・ヴィニョーニという温泉街にて、温泉を景色として5分ほどの長まわしがある。湯気を背景として人物が動く。 まるでこちらに語りかけているようなシー…

The Unbelievable Truth (1989) - ふつうなインディーズ

Hal Hartley監督。 何かしら観念的なものに主軸が置かれていて、ストーリーはかなり分解されている。反核運動への募金に傾倒する少女と、刑務所から出所した修理屋の話。 こう、なにかしらの不安定さについての描写は、好ましいものがあった。この登場人物で…

JAWS the revenge (1987) - 遂に完結、JAWSのラスト

Joseph Sargent監督。 サメがどうしても作り物にしかみえないので、Razzies賞(※)をとった。最後なのに、勿体ない。 サメについて皆があれこれ言うので物語の意味論的なものが霞むのだが、実際にJAWS2になってから、撮影の基軸がサメから人間に移った。巨大な…

JAWS 3 (1983) - イルカ舞うメルヘン。JAWSの続作では最も優れている。

Joe Alves監督。 人々を震え上がらせたJAWS(1975)の後継作。初作とは赴きが一転、イルカが登場して泳ぎ回るたのしい映画である。 イルカを実際に映画に登場させ、相応の役割をになわせているところが、時代的にかなり斬新だったのではないか。 時代性という…