読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Nosferatu - Eine Symphonie des Grauens (1922) - ニワトリの鳴く朝まで。

1920年代 普通 (好みで)

Friedrich Wilhelm Murnau監督。

1922年に発表された白黒のムルナウ版に加え、着色カラー版、また1979年にWerner Herzog監督による別作のリメイクが出ている。

映画音楽がほとんど常に鳴っている。それも、それぞれの登場人物や状況について、ひとつのテーマが設定されている。男と女の幸せな結婚生活の場面や、Nosferatuの場面など、それぞれにおいて使い分けている。

Nosferatuのすがた、その異質なふるまいを映すことに秀でている映画。異質という存在を作るためには、文字通り「普段の通俗では起こりえない質量」を演出する必要があるが、あまりにも奇天烈な状態にまで演出してしまえば、それは異質ではなく滑稽である。つまり、Nosferatuは人間としての形質を留めながら、人間は普段はみせないような独特の人を覗き込む仕草をみせ、もしくは血に通常の人間からすれば過剰に反応し、「人間っぽいが人間ではなさそう」な様を演出する。特撮で成せる技とは関係がなく、これは演出の技能である。

Nosferatuを倒せるのは実は女性のみで、Nosferatuに血をささげ、ニワトリが鳴く後まで彼を地上に引き止めておける。朝まで引き止めることができれば、朝日によってNosferatuは死ぬのである。