a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

ルパン三世 血の刻印 ~永遠のMermaid~(2011) - こういう映画に出る悪役は、なぜノーベル賞をとろうとせず軍事転用ばかりしたがるのか。

滝口禎一監督

東京を舞台にしている、ルパン三世の派生映画である。出来は普通だ。それにしても本作にでてくるマキという人間、あんな賭け値なして純朴な女がいるだろうか。男が好き勝手につくった典型的なキャラクターのように感じる。

ところで、よくある紋切り型であるが、敵が製薬会社の人間であり、新種の薬や細胞を開発して軍事利用しようともくろんでいる。主人公は、たとえばその事件に好きな女が巻き込まれたり、もしくは他の事情によって、その敵に対峙して打ち勝つ。本作もそのような紋切り型を地で行くような派生品である。

ところで、そういう新薬や新種細胞を開発しようとするのであるが、そんな開発ができれば郡司転用などではなく、ノーベル賞がとれるのにと思ってしまうのは私だけであろうか。何が言いたいのかといえば、そんな敵は非現実的すぎるというのである。非現実的な存在なのだから、共感などできるはずもなく、敵として仕立て上げられたような存在である。