a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

La D?licatesse (2011) - おそらく幻想の話である。

Stéphane Foenkinos監督。

Audrey Tautouののんきな演技は相変わらず。François Damiensも下手。この男優は基本的に私は嫌い。

職場の恋人が会社に在籍していたり、在籍していなかったり、人物の空間占有感覚が不明な映画である。認知機能が基本的に不明である。

ただし、最後のショットがおもしろく、Audrey Tautouの育った庭で彼女の幼少期から成人期までを一貫して描写した。これは良い。

振り返ると、Audrey Tautouは『アメリ』『ココ・アヴァン・シャネル』でも、心に幼少時の精神的不安定をもった役をしている。

男と女という観点で、男が主人公の映画と、女が主人公の映画のストーリー展開を比較するとよい。それぞれ50作品ほど用意するのである。女が主人公の映画では、本作のように、人生に対する長い視点での描写が多い印象がある。いいかえれば、この女は幸せな愛をつかめるのだろうかという、何年かかるかさえも不確かである可能性に対するストーリー展開。本作では、いちどフィアンセが死んで、別の男がやってくる。アメリカではboy meets girl, boy loses girl, boy meets girl againが一般的であるが、フランスは違うようである。girl meets boy, boy dies, girl meets another boyである。面白い国際比較である。

男の場合では、すくなくとも一週間程度で完結する可能性を追っているように感じる。