a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Wings of desire (1987) - 男と女の可能性について。

Wim Wenders監督。

モノクロをうまく用いて、色彩の感覚を鋭敏化させることに成功した。本作はその点において映画の可能性を発展させたかと思う。

サーカスの女がいて、最終的に天使がその女とキスをすることで終幕する。つまりは人間という存在と天使という存在の違いとは、男と女が結ばれた上に成り立つ新しい未来の希望についての価値観が在るか無いか。本作の映画世界が、はたして天使はみな中年の男だけのビジュアルで成り立っているのかは不明であるが、天使だというのにうら若い美女を起用しなかった。この辺りも本作の重要なポイントであるかと思う。