Gordon Matta-Clark監督。
本作を観た場所は東京都内の美術館であったが、驚くことに本作の映写場には誰もいなかった。美術館にはある程度人は断続的に入っていたのに、この作品については、私が観ている間に人が入ってくる気配すらなかった。
ある家が、立方体のようなデザインをしており、美術的用途のために縦に真っ二つに切断されている。その後、水平にも切りたい欲求が生まれたのか、土台から真横に切断しはじめる。最終的には、都市開発のために本作品は解体されたそうで、その説明が字幕で流れる。
画面にサイレント映画時代の字幕の技術を使う作品が、まさか70年代にも残っているとは。