Adam Shankman監督。
観ていて失望したのは、魅力的な映画にするために必要となる画面の撮り方が理解されていないということであった。俳優は決して難易度の優しい演技をしているわけではなく、また本来は魅力的に立ち振る舞っていたような印象である。しかし、俳優の視界の目の前に立つことしかしないカメラに、一体何ができるのだろうか。また、detail shotを適宜使うのようなことをせず、臨場感のある画面を構築できるのだろうか。
また、俳優を撮る事に集中しており、他の風景や物語の進行を描写するようなシークエンスが非常に少なかったことを覚えている。
また、本作はミュージカルから転じてきているが、ミュージカルでの演出と映画での演出はまったく方向性が異なるべきである。つまりは、原石が悪かったわけではなく、撮る側の技術が不足をしているためにB級映画になった作品である。