Jim Jarmusch監督。
とても良い。演出が大胆で、役者は演技が上手いかどうかではなくその素地が生かされているような印象。「youtube」「iphone」という最近の時代を象徴するモチーフが使用されている。その時代を象徴するモチーフを映画に取り入れることが、映画における一つの役割にもなる。2010年以降の映画作品で、iphoneが出てくる作品は、実は少ない。実力や志のある監督は、最新のモチーフをどのようにして画面に導入するか真剣に考え、真っ先に実践しているように思う。
だから、2010年代の早いうちにiphoneを取り入れる監督は、よい監督である。
本作は、ドラキュラという一世紀近く使われてきたテーマを、上手に現代アレンジしている。
血を飲んだ後に、恍惚とするドラキュラたちを収めるショットが、また良い。新しい撮り方を考案している。