a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Le Havre (2011) - 濃縮される映画を観る。

Aki Kaurismaki監督。

緻密にストーリーを構成する監督の、かなり緻密に組み立てられた作品。というのも、本作は90分程度の長さしかない。そこに、不治の病とそれを夫に隠す妻、移民問題と移民を隠れて支援する主人公と近所、という二つのシナリオを混在させている。普通はどちらか一つだけに絞って90分か、ひょっとしたらどちらか一つで150分ぐらい撮るのもあるだろうが(平均は120分と少しといった所だと思う)、本作は二つ両方を混ぜ込み90分にする。そのため、両者の要所要所のみを端的に入れている。監督がその気になれば、一つの作品に二つのシナリオは入るのだと勉強できる。

全体的に平和なシナリオの作品。