a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Back to the Future (1985) - 試行錯誤された映画を観る。

Robert Zemeckis as director

荒削りのコマまわしであるが、作者の伝えたいストーリーが明確であることと、登場人物や社会がオプティミスティックであることが幸いし、荒削りであることすらも本作にとって良い個性であるかのような印象を与える。実際にいくつかのペシミスティックなシーンが本作からは編集で葬り去られており、そこには過去の学校でカンニングをする母親や、ドクが時計台をいじっている最中に警察へ賄賂を渡すカットが含まれている。これらは、大人の悲哀を表現するユーモアを期待して製作されたものであろうが、一方で本作に期待されるべきストーリーへの疾走感を失わせるものである。