Julio Medem as director
本作ほどシネマスコープの必要性が無かった映画は見当たらない。時折監督もその端のスペースをもてあましている。ビスタサイズでよかった。
最後アナは交通事故で死んでしまうが、まさか道路を白目を向きながら引きずられていくとは想像していない。なんという死に方をするのだと心の中で思ったが、瞳孔が散大する(死ぬまさに直前)中に映るオットーはどこか他人行儀で、この男は恋愛のわからぬマザコンなのだと感じた。本当に仕方の無い奴。
役者が上手いかどうかは判別がつかず、カメラワークは下手ではない。音楽を多用しすぎず適正量である。