a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Summer Interlude (1951) - ショパンのピアノピースを使い切る音楽感性に対して。

Ingmar Bergman監督。

Chopinの音楽が効果的に用いられている。『The Pianist』もChopinが多用されているが、あまり音がストーリーをうまく修飾しているようには思わない。本作は、主人公のいわば夏の夢のような感覚を、Chopinでうまく表現していた印象にある。「幻想即興曲」の使い方は極めてすばらしい、特に曲を分割して使い分け、俯瞰的に映画のストーリーと音楽の旋律が調和して進むという、映画における音楽の使い方の見本である。

すべてが上手である。Ingmar Bergmanがどうしてここまで女の感情のことがわかるのか。もしくは、ここまで女を立てた映画を作り続ける監督は、女流監督を除けば、他には観られない。むしろ、女を立てすぎる、女が女らしく自由にふるまい、男はへいこらとそれに合わせる様相である。