a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

City of Angels (1998) - ロマンチックな映画を観る。

Brad Silberling 監督

 Nicolas Cageは天使の役に向いていると直感できる作品。彼は天使と対面するようなファンタジックな役にも向いている。『ワイルド・アット・ハート』では、彼は天使と一緒に画面に映っていて違和感が無かった。それは役者としては当たり前なことではない。彼はファンタジー全般が得意なのだ。

 もっとも、彼の演じる天使は違和感が無いだけではなく、人情味があふれている。Nicolas Cageは誰を演じようとも、挙動がロマンチックになってしまう。ロマンチックな天使なんて正常ではなく異常なのだから、そこに観る楽しさが出てくる。彼の演じる男は、純愛、それもコミカルな純愛。でもその純愛によって、Meg Ryanは不眠症を解消できた。心のこもらない外科医のロジックより、彼の愛に心に響いたわけである。

 監督はすべてのシークエンスを丁寧に作っているように観える。几帳面なのだろう。『キャスパー』もかなり丁寧に作られた作品である。

素晴らしき哉、人生!』の逆を行った作品である。ラストの展開を観る限り、監督も結構ロマンチストである。