Lucile Had?ihalilovi?監督
2000年代になって、無知であり無垢である少女とその対極にある大人の女が登場する神秘的学園ものを今回観たわけであるが、目新しい手法やテーマがあったわけではなかった。主題が漠然と設定されるというその手の学園ものの手法を全面的に踏襲し、穏やかな鑑賞時間が流れた。当然、観客はその主題に沿って自らが鑑賞目的を設定しなければならない。そのため、男が観るのと女のとでは感想が全く異なることは想像に難くなく、私は男なので、感想としては女は男がいなければ決して「青虫」から「成虫」にはなれないのだと改めて納得する次第であった。それ以上の感動があったわけではなく、作品としては可もなく不可もなく、である。