2016-12-11 煉獄エロイカ (1970) - 煉獄におけるカメラ作法 1970年代 普通 (好みで) 吉田喜重監督 空間構成の独創性によって、煉獄を作り上げることができた。すなわち、ディテールショットで登場人物を描写しながらも、彼らは常に無表情を強いられているので、結果として近景や遠景の独創的な幾何学に私の目がいく。近代的、無機質なコンクリートの四角や、どこにでも配置できる女優の股で作る三角に、必然と立場が与えられる映画空間だ。切り返しショットのキレが良く、次にどのようなショットが来るのかが楽しみで、あっという間に視聴してしまう。