Woody Allen as director
考えたことを、一字一句声に出さないではすまないらしい。本作には、ひとりでカウンターで酒を飲み、思考にふける時間は一時も無い。常に画面には二人存在し、Colin Firthは思っていることを滞りなくしゃべるためには、かならず母親に話さなければならない。これこそ映画の悲劇である。
また、Emma Stoneの下手さが目立つ。さらにプロットが雑である。Woody Allenの描く主題はいつも同じなのだが、いつも同じであるからこそ本作が下手に見える。『ミッドナイト・イン・パリ』の方がまだましである。