2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧
Hal Roach監督。 夢遊病と、飲みすぎた酔っ払いという、二つの軸を掛け合わせた作品。高層ビルの窓をあけて、その外にある細い足場を通っていくというモチーフは、もしかしたら本作が初かもしれない。当時の映画館にいた観客は悲鳴を上げていたであろう。
Chen Kaige監督。 『Ten Minutes Older : The Trumpet』に収録されている、オムニバスの中の一つの作品である。 途中で、アニメーションのようなCGが挿入された。CGの映画における表現の可能性は、期待が膨らむばかりである。一方で、もしオムニバスの中のひ…
Spike Lee監督。 『Ten Minutes Older : The Trumpet』に収録されている、オムニバスの中の一つの作品である。 主人公は、明らかにゴアなのであるが、ゴアの演者はいない。ゴアの取り巻きの選挙員などのインタビューをつなぎ合わせている。それは、ひとつの…
Wim Wenders監督。 『Ten Minutes Older : The Trumpet』に収録されている、オムニバスの中の一つの作品である。 LSDでも飲んだのか、不思議な赤や青の色がまじる画面が続く。意図がよくわからない主人公の言動が多いが、それもまたLSDの仕業なのだろうか。…
Jim Jarmusch監督。 『Ten Minutes Older : The Trumpet』に収録されている、オムニバスの中の一つの作品である。 映画かなにかの撮影で、10分の休憩時間を得た女優を主人公にしている。入れ替わり立ち代り人が入ってきて、いつの間にか休憩時間も終わり、…
Aki Kaurismaki監督。 『Ten Minutes Older, The Trumpet』に収録されている、オムニバスの一つである。 劇中に流れる音楽が印象的な作品である。モスクワ行きの電車出発までまったく時間がない中で、会社を辞めて、妻としたい女を店から連れて行く。音楽が…
Werner Herzog監督。 『Ten Minutes Older : The Trumpet』に収録されている、オムニバスの中の一つの作品である。 Uru-Eu-Wau-Wauというブラジルの民族は、20世紀後半になっても石器で暮らしていた。彼らに対するドキュメンタリーが本作である。彼らにボウ…
Victor Erice監督。 『Ten Minutes Older, The Trumpet』に収録されている、オムニバスの一つである。 10分の間に、赤ん坊がこの世からいなくなりかけてしまう。その様を親族が「私たちを置いていこうとしたのね」と表現するところに、特徴的な死生観を感じ…
Volker Schlondroff監督。 『Ten Minutes Older, The Cello』に収録されている、オムニバスの一つである。 「期待された未来は現在に入り、可能性は縮小する」という名言を持つ短編である。これはアウグスティヌスの言葉に拠るそうである。この高尚な名言や…
Jean-Luc Godard監督。 『Ten Minutes Older , The Cello』に収録されている、オムニバスのうちの作品である。 さまざまな「最期の瞬間」を断片的に提示していき、全体を統一された映画音楽によって繋ぎ止めた作品である。オムニバスの中ではトリを勤めてお…
Michael Radford監督。 『Ten Minutes Older , The Cello』に収録されている、オムニバスのうちの作品である。 退廃的なSFの構成要素を踏襲しつつ、時間を「跳躍」していく主人公を描く。オムニバスの名称を、直球で捕らえた良作である。
Claire Denis監督。 『Ten Minutes Older, The Cello』に収録されている、オムニバスの一つである。 監督は移民とフランスについての関係を生涯のテーマにしているようで、本作はそのテーマの一貫として作られたのではないかと思われた。もっとも、インタビ…
Jiri Menzel監督。 『Ten Minutes Older, The Cello』に収録されている、オムニバスの一つである。 几帳面な性格の監督なのであろう、きっかり10分にシークエンスを編集し、その制限時間の中で主人公の人生を見せていた。監督は、オムニバスの中で時間に「制…
Mike Figgis監督。 『Ten Minutes Older, The Cello』に収録されている、オムニバスの一つである。 画面を縦横に四つに区切るという編集で、物語を同時に展開する。本作が収録されたオムニバスは、多少なりとも時空間に対する裏切りをテーマにしている。本作…
Bernardo Bertolucci監督。 『Ten Minutes Older, The Cello』に収録されている、オムニバスの一つである。 主人公が別の空間に飛んだのか、もしくは過去を回想していたのか定かではないが、どちらであっても時空間を跳躍したことを示す映画である。その場合…
Henry Lehrman監督。 車が山道からフェンスを突き破るショット、その現場を目撃した記者の姿を写すショット、崖から落ちる車のショット、現場を撮影しようとする記者の姿のショット、崖のしたで横倒しになった車のショット、と続く。 本作はCharles Chaplin…
Charles Chaplin監督。 スケートをしながらの喜劇を観ることができる。
Mack Sennett監督。 タンゴをしているうちに、ある女性をめぐって戦いになってしまう。男が好きな女をめぐって戦うという、古典的なモチーフがここで既に現れている。
Chaeles Chaplin監督。 Chaplinは、他の登場した男たちをすべて池に落としてストーリーから追いやる。最終的に女と二人だけが残り、池のほとりを後にする。このように、ストーリーに人物を登場させることと、人物に退場してもらうことを明瞭に意識している作…
Charles Chaplin監督。 結局は、張り倒し合いになる。この頃の作品風潮である。 Charlieを鍛えるために人型のサンドバックを購入する。酔っ払って帰宅したCharlieはそれを人間と勘違いするという内容である。 彼がサンドバックと格闘している際、隣の寝室に…
Mabel Normand, Mack Sennett監督。 当時のカーレースの様子がよくわかる、歴史資料としても価値のある一作。車載したカメラで車内を撮影する、もしくは横から車を撮影するという手法が編み出された。 Chaplinの演技からもわかるとおり、大の大人がしている…
Charles Chaplin監督。 聞くところによると、エスカレーターが画面に登場したのは本作が始めてである。 Charlotte Mineauの演じる監視員がよい味を出している。現場の盗人を、その隣にやってきて横目使いでひたすら監視しているのである。非常にコメディカル…
Mabel Normand監督。 監督は彼女自身がコメディアンである。日本での公開当時は、R.Arbuckleが「デブ君」と呼ばれていて、Normandは「ハネ子」と呼ばれていた。ぞんざいなネーミングである。 本作は、その当時のコメディ映画と同じく、画面をパン・ティルト…
Gilbert M. Anderson監督。 監督は、『大列車強盗』にも出演していた俳優である。 暗がりの中で、明かりがともって顔だけが映し出される。この画面効果から、detail shotへの着想の扉が開いたと考えるのは早計であろうか。映画では、登場人物の表情のみを捉…
Roscoe Arbuckle監督。 花嫁とおぼしき人 (実はB.Keaton)を車で誘拐したシークエンスで、その逃走している馬車を横から撮影している。動く車の上にカメラを置いて、並走して撮影する手法は、私が今まで観た経験の中では本作がもっとも古い。 途中からクロロ…
Roecoe Arbuckle監督。 ハリウッドで、悪党の乗った車、もちろん主人公が乗った車でも良いのであるが、これが人物ごと建物に衝突する。そして、搭乗者たちは建物の中で壊れた車から出てくる。これがハリウッドの街によくある光景であるが、もしかしたらこの…
Roscoe Arbuckle監督。 この時期の喜劇の特徴は、特にR.Arbuckleの主演する場合、互いに好きになっている女がいて彼女が誘拐されるというストーリーになる。そしてたいてい、前半の描写と、誘拐された後のストーリーは何の関係もない。 前半はArbuckleが肉屋…
Roscoe Arbuckle監督。 例によって、前半と後半のストーリーにはまったく脈絡がない。"The cook, or an amusement park near the sea" という意味合いの強いストーリーである。 物語の途中で、犬が延々と追いかけるシークエンスがあり、男は犬から逃げ回るう…
Roscoe Arbuckle監督。 エーテルで眠らされるArbuckleの視点を、カメラのピントをあえてぼかすことで撮影した。この逆転の発想は、今であれば当たり前の技術であるけれども、当時の技術スタッフからみれば相当に新しい発想であっただろう。
Buster Keaton, Eddie Cline監督。 はじめにゴルフを興じているが、ふとしたきっかけで囚人にさせられてしまう。 交渉不能な敵があらわれて、その敵を物理的手段によって倒す後半のストーリーは、ハリウッドのアクション映画の典型に通じるものがある。