a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ユメ十夜 - 第二夜 (2007) - 普通

市川崑監督 夏目漱石の「夢十夜」のオムニバス映画。その二作目である。 ストーリーの落ちを足し、そのせいで、ナンセンスな作品になった。一方、原作も、ほとんど意味がよくわからない作なので、どちらにせよナンセンスな映像になった。

ユメ十夜 - 第一夜 (2007) - うまい

実相寺 昭雄監督 夏目漱石の「夢十夜」のオムニバス映画。その一作目である。 原作にはない要素を足さなければ、夏目漱石の「夢十夜」を映画として説得性を持たせることが難しい。本作は、時代を設定する道具として観覧車を足し、人の死という静寂を、一方で…

CADO CADO: Doctor 101 (2016) - インドネシアの優等生

Ifa Isfansyah監督 東南アジア映画の勢いがすごい。洋画と邦画のストーリー構成を吸収、よく勉強し、安定感のある作品に仕上がった。フレーミングも、洋画の一般的な手法を踏襲した。野暮な医療・恋愛ストーリーのはずが、どこか今までの映画と違う。それは…

ユメ十夜 -プロローグ・エピローグ (2007)- 普通

清水厚監督 普通。

Thunderball (1965) - スケールが大きい

Terence Young監督 今回の作品は大西洋の浅瀬に沈められた戦闘機を探すといったもの。ヘリコプターを用いたロケーション撮影を含み、スケールが大きくて良い。

A Short Film About Killing (1988) - タクシー運転手がかわいそう

Krzysztof Kie?lowski監督 直球のタイトルであるが、殺しの瞬間を捉える意味と、死刑制度の是非を問う二重の意味合いがあった。90分というのは決して掌編ではなく、「A Short FIlm」の語が暗示しているのは、殺しや死刑を非常に重く受け止めよ、本来は90分で…

Blind Chance (1987) - 闇の作品

Krzysztof Kie?lowski監督 医学部生が、はじめに志を失ってコミュニストになろうとするが、やがてコミュニズム集団がくだらないことに気づき、そのうちにセックスにふけって子供が出来て結婚する。そこまでは良い。もっとも、当時ポーランドは共産主義で、上…

Camera Buff (1979) - 監督の自伝的なものか?

Krzysztof Kie?lowski監督 給料何ヶ月分かをはたいてカメラを買った男の物語。主人公が監督である作品は、その監督の自伝的性質を帯びると信じている私は、キシェロフスキ監督の純朴な映画撮影愛を本作から見た。しかし、あからさまな悲劇ではなく、どこか喜…

The Scar (1976) - 子供と戯れる

Krzysztof Kie?lowski監督 工場長に任命された男の、その任務に就いてから離れるまで、家族(特に娘)との不和について、を描く。それら主題の解決が、ラストシーンの子供との戯れであった。家庭的な男の本能というのか、仕事に疲れはて不純なものがすべて洗い…

From Russia with Love(1963) - 秘密道具

Terence Young監督 物語冒頭に紹介される秘密道具が、物語の伏線となるスタイル。

Fellini: Sono un gran bugiardo (2002) - 普通

Damian Pettigrew監督 フェリーニのドキュメンタリー。本人も、インタビュイーも抽象的な話だけ熱中して語り、彼が夢想家であり世界に対して論理的線引きを嫌ったことは伝わったが、あとは何が何だかわからない。「フェリーニ熱」を解毒するのではなく、むし…

The Thomas Crown Affair (1999) - おしゃれな衣装

John McTiernan監督 おしゃれな衣装、それも主演俳優だけではなく脇役に至るまでトップレベルのおしゃれをしている。Cally Blackmanによれば「最もおしゃれな映画」。そして、残酷ではあるが、映画の出来は決しておしゃれによって決まらないことを示す例にな…

Butch Cassidy and the Sundance Kid (1969) - 詩的

George Roy Hill監督 ストップモーションによって動画に詩的要素を付加するように、極めてリアルな物語でありながら人物の悲哀を謳う。監督は、リアルに撮るためにはどこまで細かい編集の作業が必要がを知っている。その上で、あえてストップモーションによ…

Goldfinger(1964) - 黄金期

Guy Hamilton監督 『007』シリーズの3作目である。アストンマーチンとロールスロイスが山間でカーチェイスを繰り広げる、まさに映画の黄金期である。この黄金期というフレーズ、映画においては潤沢に資金をかけられてかつ表現の可能性をより探求できる時期の…

Saturday Night Fever(1977) - 時代を反映した

John Badham監督 時代を反映しない映画など存在しないのだが、世相をよく反映した作品は存在する。本作がそれである。

Skyfall(2012) - よく練られた

Sam Mendes監督 21世紀らしいアクション、近代的なマカオのビル、それとは打って変わってオールドファッションなアストン・マーチン、ラスボスはまさかの古典的方法で殺す。よく練られたアクション映画であった。シリーズ50周年ということもあってか興行収入…

Believe in the Moment(2009) - 写真におさめる

Oh Ki-hwan監督 続くのか、終わるのかもわからぬ青春の愛を描き、写真におさめて終了するという、映画の教科書のごとき作品。よくできている。「オガムド-5感度-」のオムニバス収録作品。

In My End Is My Beginning (2009) - 普通

Min Kyu-dong監督 20分程度ながら、なかなかに凝った作り。「オガムド-5感度-」のオムニバス収録作品。

The 33rd Man (2009) - バイセクシュアルの映画主題が流行中

Yoo Young-sik監督 今一歩勢いのでない新人女優が、監督と寝ることで大胆な性格になるのかと思いきや、他の女優と寝て覚醒するという面白い話。ホモではなく、バイであるのが良い。ホモは社会的に、良い未来を映画として描けた試しがないと思ってしまうのだ…

I'm Right Here (2009) - かくれんぼエピソード

Hur Jin-ho監督 死んだ女との思い出が、彼女の香水とともに甦る。20分程度でうまくまとまっており、二人の楽しいエピソードとして室内でかくれんぼが行われる。それにしても、どうして香水はバーバリーを選んだのだろう。「オガムド-5感度-」のオムニバス収…

His Concern(2009) - 終わり良し

Daniel H. Byun監督 男は冒頭からセックスのことしか、いやらしいことしか考えていない様がよく描けている。というよりもその成功は、ナレーションの力である。最後に、女のナレーションを多少入れて、男の性に関する容態を小綺麗にまとめたのがよい。「オガ…

The Gift of the Magi (1952) - 普通

Henry King監督 オー・ヘンリーの短編をオムニバスにまとめた『人生模様』の五番目に収録されている。これぞ労動階級の映画である。乗り越え難い、見えない壁。クリスマスプレゼントをせっかく買って、しかし大切なものを黙って売って、裕福になったのかどう…

The Ransom of Red Chief (1952) - 遠景の映画センス

Howard Hawks監督 オー・ヘンリーの短編をオムニバスにまとめた『人生模様』の四番目に収録されている。ちょうど良い長さの作品。窓越しに車を撮って、誘拐される様を遠景に納めて、映画ならではの叙事のセンスを出した。

The Last Leaf (1952) - 普通

Jean Negulesco監督 オー・ヘンリーの短編をオムニバスにまとめた『人生模様』の三番目に収録されている。物語は文学的巧妙さというか、複数の主題対立が時計の歯車のごとく合致しているのだが、果たして20分程度の尺で映画がその精密さを描写しきれたかと考…

The Clarion Call (1952) - 普通

Henry Hathaway監督 オー・ヘンリーの短編をオムニバスにまとめた『人生模様』の二番目に収録されている。これも、オムニバスの一番目に引き続いて面白くない。過去のシークエンスも必要な短編であったため、20分程度の尺でまとめること自体が不可能に近かっ…

The Cop and the Anthem(1952) - 普通

Henry Koster監督 オー・ヘンリーの短編をオムニバスにまとめた『人生模様』の一番目に収録されている。が、特に面白くはない。当時のスーツのファッションが見れる点では価値があるかもしれない。

007 Quantum of Solace(2008) - 画面酔い

Marc Forster監督 カットが多すぎて、物語はわかるが兎にも角にも酔う。あまり視聴をお勧めしない。 『ヒットマン』でおしゃれヒロインとして活躍したOlga Kurylenkoが、今回のBondgirlである。

007 Dr.No (1962) - 時代柄

Terence Young監督 時代柄な悪役が登場するので、社会派なアクション映画ともみれる。ドラゴン戦車の炎の射程を見誤ったのか、あの場面で命を散らした味方がなんとなく不憫ではある。

007 Casino Royale (2006) - 上々

Martin Campbell監督 舞台があちこちに飛んで、どれもセットが凝っているので、中々おもしろい。140分超の意欲作である。

Kill Bill: Vol.2 (2004) - 普通

Quentin Tarantino監督 B級作品とは一線を画すアクションではある。もっとも、「007」シリーズのようなスケールの壮大さがなくて、戦闘が全てこじんまりしたキャンピングカーや豪邸、棺桶の中など、いまいち世界の広さを感じさせない。それが逆に魅力であっ…