a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

The Fantastic Four (2005) - 4人主人公の良さが生きる作品。

Tim Story監督。 「Superhero Movie」を観た関係上、再度視聴した。 四人が主人公になっているというパターンは、珍しいわけではないが、あまり普通のことではない。4人の同じ境遇の人間があつまれば、誰かが悲嘆し、もしくは誰かが悪の道に走ろうとしても…

Superhero Movie (2008) - スパイダーマンならぬ、ドラゴンフライマン。

Craig Mazin監督。 「SpiderMan」と「Fantastic Four」を足して二で割ったような作品。両方とも確実にオマージュにしている作品。 だれか一般人に超能力を付加してストーリーを開始するためには、もっともてっとり早い方法としてテクノロジーというSFを使う…

Charlie’s Angels (2000) - 女三人で主人公というパターン。

McG監督。 監督は親日であり、AKBのライブも観に行ったという。親日の人が作ったんだなという感覚の映画で、Cameron Diaz, Drew Barrymore, Lucy Liuという錚々たる女性メンバーの舞妓コスプレが見れる。一番似合っているのはBarrymoreで、一番にあっていな…

Separate Lies (2005) - 妻をひたむきに愛する夫の話。

Julian Fellowes監督。 妻が不倫をしたとしても、ひき逃げ殺人に加担していたとしても、ただ妻のことを愛している夫の話。ちなみに彼は、自分がどれほど妻を愛しているかということに気づいておらず、話が進行していくうちに気づく模様。泣けるなぁ。

Resident Evil: Afterlife(2010)- スローモーションの技術作。

Paul W. S. Anderson監督。 娯楽映画。世界中で受けているので、グローバルなバイオレンス映画といえる。 毎作世界中で大ヒットを飛ばしている作品の四作目。日本では「バイオハザード」という名前で有名になっている。 ARCADIAという場所について、錯綜した…

The Expendables(2012) - はい、続編です。

Sylvester Stallone監督。 The Expendables (2010)の続編。さしたる特徴はなく、一作目で述べたことと思ったことはあまりかわらない。

The Expendables(2010) - ジョーク好きなアクション。

Sylvester Stallone監督。 StalloneとSchwarzeneggerの仲がよろしくない。シュワちゃんがスタローンに「今後めしにでもいこうぜ」と誘って、いつにするんだと丁寧に返したら、「1000年後はどうだ」と。 結局、男が敵に立ち向かおうとするが途中で意志が途切…

浪華悲歌(1936) - 浄瑠璃がきれい。女曰く「わての病気はどうしたら治るんやろか」。

溝口健二監督。 監督が精力的に実際の日本社会を切り取って撮影していた時期の作品のひとつ。映画書評の多くは、本作を契機として日本映画のリアリズムが社会に許容されるようになったと指摘している。 「会社なしのお父さんなんて、無いほうがマシや」とい…

L'Ann?e derni?re ? Marienbad(1961) - 認識論をなぞっていくような、映像美が魅力の映画。

Alain Resnais監督 現実の世の中を映すというよりは、認識論的な、簡単にいえば世の中の不可解な物事について、独特のショットで描いている。世の中は凄く不可解なものとして出来上がっていて、去年マリエンバードで会ってロマンスを経験したはずの女が、今…

晩春 (1949) - 嫁入り前に自分の我侭を知る心のうつくしさ。

小津安二郎監督。 後の『東京物語』と同じキャストが多い。原節子や笠智衆など。監督も指摘するように、原節子は演技が凄く巧い。比べても仕様がないが、どの時代のどの女優よりも、原節子が一番巧い。どういうところが巧いのかというと、変な話、もっともわ…

東京物語 (1953) - 家族の絆が喪失し、そして再生する物語。

小津安二郎監督。 人物の配置、奥行きの撮り方が非常に綺麗な作品。どのショットを静止画として取ってきたとしても、写真として成立するようにみえる。これがどういうことかというと、もっとも優れた映画にしかなし得ない、芸術的な映画の域に達しているとい…

元禄忠臣蔵 後編 (1942) - 壮大なストーリー、後編。

溝口健二監督。 溝口監督の大作、後編である。真山青果作「元禄忠臣蔵」を映画化したものである。 特に、女が男装をして男に会いに行くシークエンスが秀逸である。

元禄忠臣蔵 前編 (1941) - 壮大なストーリー、前編。

溝口健二監督。 真山青果作「元禄忠臣蔵」を映画化したものである。 冒頭、遠景の座敷でストーリーが進行するのかと思いきや、カメラが横にふれて近景で殿中刃傷が起こる。その後にも良質なショットが多く、観ていて非常に綺麗である。 一つのショットが長い…

Midnight in Paris (2011) - 心晴れやかになる、パリの恋愛とタイムトラベル。

Woody Allen監督。 パリに憧れる作家と、その婚約者がパリに来て、ファンタジーが起こるという内容。 その作家と婚約者は、肝心なところで意見が食い違っているようなありがちなカップルである。 パリでタイムトラベルするという内容で、たのしく観れる。 話…

マルメロの陽光(1992) - 生死を黙って見つめていたい、そんな時の一作。

Victor Erice監督。 本作は画家の間では有名なようである。なぜなら、現役画家がそのまま主人公として同名で出演しているのである。 本作は、写実画家がマルメロという洋梨を描く過程を、そのまま撮影した映画である。 この監督の作品は、日本で入手できた映…

カンゾー先生 (1998) - 麻生久美子の初ヒット作。すばらしき人間ドラマ。

今村昌平監督。 来院してくる患者は皆ウイルス性の肝臓炎であると決めつけ、独自の研究に固執する医師を描く。国のため、しいては天皇のためと研究を正当化し、脱走兵の肝臓に目を付け、死体を掘り起こす始末。 ところが警ら隊との事件等で、最終的には、地…

I am Regend (2007) - ラストが二つ用意されたゾンビ映画。

Francis Lawrence監督。 途中でうようよしているゾンビがとても気持ち悪い映画。そこで、ゾンビ好きの鑑賞者には好きな映画であろう。 新薬を開発している途中に、あらぬ毒性が出て地球がゾンビだらけになるという典型的な映画。今回はウイルスを改変したが…

Rabbit-Proof Fence (2002) - アボリジニの隔離政策についての優等な映画。

Phillip Noyce監督。 オーストラリアのアボリジニの部族の子供が、隔離政策で離ればなれになってしまった家族に会いに裸足で1500マイルも歩いて帰りに行く、という話。 特筆すべきはドキュメンタリータッチで描かれた映像の美しさで、この映画はほとんどがロ…

Out of Reach (2004) - 人身売買に乗り込むSeagal。普通の作品。

Po-Chih Leong監督 いろいろと甘いところがある映画。典型的な娯楽映画だが、これはこれで楽しくみれる。 ポーランドの高級ソープで犯人を迎え撃つという、面白いシナリオがある。Steven Seagalは親日で知られていて、高級ソープの数ある部屋の中で”Japanese…

祇園の姉妹 (1936)- 芸子なんて商売なかったら良い、という社会派映画

溝口健二監督。 本来90分ほどの作品として完成したが、戦争でフィルムが失われたのか、現存するものは69分のものである。59年のキネマ旬報社が出した日本映画のベストで2位になった作品であり、当時の世間から絶賛されたことが伺える。 祇園の狭い街並と、家…

西鶴一代女(1952) - こういう女。どの時代、国も問わず。

溝口健二監督。 “THE LIFE OHARU”という英題があるとおり、お春という人物についての話である。原作は井原西鶴の「好色一代女」。江戸初期の作品である。 「嫌われ松子の一生」という映画が最近流行ったが、本作とほとんどストーリーが似ていて、平成版西鶴…

雨月物語(1953) - 艶かしい色気の出た日本映画の傑作

溝口健二監督。 白黒日本映画の名作である。映像美を追求しているのであるが、大衆娯楽要素もあるという妖美な作品である。 予告編では「文芸最高巨編 雨月物語」「今ぞ妖美の限りを尽くしてここに映画化」とかなり喧伝したようである。 二つの幻想の世界が…

JM /Johnny Mnemonic (1995) - アーティストが撮った、影の秀作。

Robert Longo監督。映画監督としてはあまりキャリアが無いらしい。 本職はアーティストらしいので、案の定映画視聴者が求めているものを表現していなく、実際に本作は赤字であった。しかし、可能な限り現実感覚のあるフィクションを追求しているようにも見え…

the Whole Nine Yards (2000) - 客のよろこぶ所を知っている。

Jonathan Lynn監督。 軽妙な映画。採用する映画音楽が良いと感じた。ジャズの音楽の使い方を非常によくわかっているような作品。 なかなかに面白いコメディーである。鑑賞者の求めるような結末を巧くつかんでいる。すなわち、哀れで正直者の歯科医には、論理…

The 6th Day (2000) - 21世紀に対する不信感があらわな作。普通。

Roger Spottiswoode監督。 実際の歴史背景として、1997年にクローン羊のドリーが誕生し、2000年にはヒトゲノムが解読された。そのため、2000年とはヒトのクローンが作成できて、さらにはその遺伝子をenhance(改良、増強など)できることが事実上可能であるこ…

BAGDAD CAFE (1987) - グリーンの部屋が綺麗な映画。

Percy Adlon監督。 amzonインスタント・ビデオを通して視聴した、初めての作品。 グリーンの色味の使い方がすばらしい映画。 ドイツのババリアからきた女性ムンシュシュテットナー、のちに名前が言いづらいのでジャスミンと呼ばれるようになるが、彼女がBAGD…

アウトレイジ ビヨンド (2012) - 大衆娯楽としてなかなか、スーツを観る映画。

北野武監督。 大衆娯楽としての作品としてなかなかの作品であった。娯楽としてのストーリーもよい。撮り方もよい。そして何より、配役たちのスーツと車の色取り取りさが良い ! そこで極言すれば、渋い配役たちのスーツの着こなしを眺めるための映画である。…

初恋のきた道 (1999) - キノコ餃子をもって走る。

チャン・イーモウ監督。 序盤の現在のシーンはあえてモノトーンで物語を進める。本来であれば過去をモノトーンにして、現在をカラーにすることが普通なのであるが、本作では過去が主に語りたいストーリーであろうから、あえて現代をモノトーンにしたのだろう…

Breakout (1975) - 飛行機を飛ばし、なかなか面白いと思う映画。

Tom Gries監督。 出演Charles Bronson、Jill Irelandら。 実際に飛行機を飛ばし、ヘリコプターを飛ばし、実写でリアルに脱獄をはかっている良い映画。全体的に荒いのだが、逆にいえば気張らずにユーモアを交えて製作されている印象があり、良いなと思うので…

The BOX (2009) - アーリントン・シュチュワートという実験的な人物。

Richard Kelly監督。 Cameron Diazを見るための映画。特筆すべき点はなし。 2000年を超えたあたりから、主人公は心理的に葛藤するようになったと前回述べた。果たして実際にこの映画では、「ボタンを押したら見知らぬ誰かが死ぬが、1万ドルもらえる」という…