a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

Fantastic Four : Rise of the Silver Surfer (2007) - 全身銀色のサーファー

Tim Story監督。 最後には仲間の能力をすべて足し合わせて戦う発想になる。そしてそのまま、謎の力がはたらいてあっけなくハッピーエンドとなる。謎の力を行使した地球外生命体のサーファーが物語の鍵を握っていたが、彼は人間と接することでなにか心境が変…

Deep Rising (1998) - ありきたりB級タコの映画

Stephen Sommers監督。 B級映画ではおなじみ、Treat Williamsが主演である。 豪華客船に海賊として進入したは良いものの、乗客が誰もいない。それでも、「まぁ気にしないでいいか」というB級映画持ち前の軽いノリで宝石を漁っていると、B級巨大タコのおでま…

Hannibal (2001) - "羊たちの沈黙"の技巧派的続編

Ridley Scott監督。前作とは監督が変わった。 バッファロー・ビル事件の時間軸後の話。映画化には10年がかかった。 非常に短いカットを不連続に重ねて、このような技術をもつ監督はあまりいない。非常に技巧派である。 シーンについても、猟奇的な殺人の瞬間…

Wild Things (1998) - アメリカの悪ガキと悪教師

John McNaughton監督。 タイトルコールの後、テニスコートの空撮でスタートする。娯楽作品として上質である。 ケリーが高校の指導教官にレイプされたと告白するシーンがあるが、通例では一日か一夜以上ストーリーの時間が飛ぶ場合にはある程度の景色や時間の…

Spawn (1997) - 主人公の赤マントは必見。

Mark A.Z. Dippé監督。The West Wingシリーズで大統領を演じたMartin Sheenが出演している。 ストーリーの可否については、原作ありの映画であるため一切触れない。 クラウンという映画史上に一二を争う濃いキャラクターがいる。 魔法的な力をどのように表現…

The Astronaut’s Wife (1999) - 不思議なカットが多し。

Tand Ravich監督・脚本。 Charlize Theronら出演。 不思議なカットが多い。唐突に耳や足を映したり、早回しを入れたり、表現の意図がよくわからない。Tarkovskyの手法をまねろと言うつもりはないけれど、学校で妊娠がわかって立ち尽くすシーンでは無理に早回…

Robots (2005) - 製作陣好き放題のロボットアニメ。こういう映画が良い。

アニメーション映画。John Christian Wedge監督。 Ewan McGregorやHalle Berryが声優をしている。 やりたいことをやりたいようにやる映画である。面白いアイディアやギャグを次から次へとスクリーンへ映していく感じである。面白いかどうかは、きっとかなり…

United 93 (2006) - 画面がゆらゆらするドキュメンタリー風映画

Paul Greengrass監督。 9/11のドキュメンタリーである。American 11便がジャックされてからの一連の流れを、ひたすら管制室のカットでまわすという珍しい映画である。後半はUnited 93の機内ばかりを撮るという二部構成。事実にかなり正確な映画だという。 ち…

There’s Something About Mary (1998) - Cameron Diazの再ヒット作

監督はFarrelly brothers、この監督はフィルムに必ず障碍者の役を入れているという。作品に技術が卓越しているかどうかはともかくとして、非常に好ましいと思った。そのため1990年代のおすすめとした。 1998年のコメディーフィルム。 アメリカやカナダ、英国…

心霊写真 (2004) - タイ版貞子

バンジョン・ピサヤタナクーン監督。 タイ映画。 「心霊写真の人物は、その写真に映っている誰かをよく知っている人間なんだ。愛着や恨みがある人間なんだよ」と心霊写真の専門家が言う。ここまでは型通り。「霊が伝えたいことは写真の中に表現されている」…

A Perfect Getaway (2009) - どんでん返しの楽しいバカンス&殺人。

David Twohy監督。 伏線がなかなかに凝っている映画。ストーリーのメリハリもテンポが良い。 主人公のカップルの演技がとても上手で、徐々にほころびが出てきて違和感を感じてくるようなシフトが巧かった。最初はどうみてもただのちょっとアホなカップルで、…

魔女っこ姉妹のヨヨとネネ (2013) -「ミニマンモス肉の磯辺揚げ」という受けるネーミング。

独特の世界観。「ミニマンモス肉の磯辺揚げ」という奇妙な料理がでてくる。 アニメ映画は、物の時空間的な移動をいくらでも早くできる。実写映画よりも自由度が大きく、何でも描ける。しかし実際には、夏祭りで男女の仲が進展したりと、物語のキーとなるイベ…

Exit Speed (2008) - 画面が汚いスプラッター映画

Scotti Ziehl監督。 はじめに、バイクでウイリーばかりする、テキサスの薬漬けノマド集団が出て来る。そのノマドがEl Paso行きの長距離バスを襲い、乗客が攻防するという内容。血や傷口をフォーカスして映す。 ノマド集団は顔面にピアスばっかりつけていたり…

The Silence of the Lambs(1991) - アカデミー賞5冠の作品

Jonathan Demme監督。 女の皮を剥ぐという猟奇殺人が複数回発生し、犯人の居場所を精神科医とFBI研修生が突き止めるといったもの。とはいっても、精神科医は人を食った罪で隔離されている人で、FBI研修生は彼からなんとかして犯人の特徴を聞き出さなければな…

フランケンシュタイン (1931) - talkie古作の秀作

James Whale監督。talkie 最古作の部類に入る。 半世紀以上も年代がはなれると、文化や世界情勢が大きく異なり、映画の存在位置が今と異なる。そのため、秀作とか駄作とかを私がカテゴリーすることには意味がない。 フランケンシュタインという科学者が、犯…

The Sacrifice(1986) - 実際に丸ごと一つ家を燃やした(しかも一回ミスして取り直した)名作。

Andrei Tarkovsky監督。彼の最後作。 登場人物が、物質的進歩と精神的進歩が協調を欠いていると述べる。真っ暗な部屋の中で、TVから開戦宣言が流れ、主人公は家や家族を犠牲にしてでも開戦前の日々にもどしてほしいと祈る。ある願いのためには、なにかの犠牲…

Nostalghia(1983) - ロシア人が温泉を巡る映画

水たまりに水滴が落ちるという叙情を取り入れる。Andrei Tarkovsky監督の常套手段である。今回はバーニョ・ヴィニョーニという温泉街にて、温泉を景色として5分ほどの長まわしがある。湯気を背景として人物が動く。 まるでこちらに語りかけているようなシー…

The Mirror (1975) - 人間の罪を暗喩する、母子と自叙。

奥行きを最大限に活かした撮影法。時々奥行きの途中で横へと移動するが、その後はまた奥へと移動することが多い。それか奥から手前へとやって来て、近位にて水平に横移動して、また奥へと歩いていくパターン。また、観客の視線を近位から遠方へと動かす意図…

惑星ソラリス (1972) - 人間の根本問題。超名作。

Andrei Tarkovsky監督 人体浮遊のシーンが美しい。現在までに観た映画の中で、観念的にもっとも優れたワンシーンを持つと思われた。背景の色味から、音楽、俳優たちの表情まで、すべてが調和している。この調和の仕方は奇跡に近い。 物理学者が出て来る。And…

Сталкер / ストーカー (1979) - 人間の心の問題を描く

Andrei Tarkovsky監督。 奥行きを活用するカットを非常に多く含む。これがロシア(撮影時はソ連)の国民性が反映されているのか、それとも監督の性格なのかは今の私にはわからない。知識が不足している。 たとえばアメリカでは土地がひろく一部屋が大きい。日…

The Spirit of the Beehive (1973) - 人間性の不安定な気配

撮り方に非常に凝る作品。Victor Erice監督。10年に一度しか映画を作っていない。どのカットをしてみても、単体で写真作品にできそうなような、魅力的な立体位置のセンスがある。写真作品になるというのは、被写体の生きている匂いを感じられる作品を言うの…

AGE OF DINOSAURS (2013) - Treat Williamsが相変わらず活躍。

王道ストーリーを何のひねりもなく突き進むオリジナルビデオ。 一応日本での動物実験から物語がはじまる。 はじめのシーンから、なんの演出もなく恐竜をストレッチャーで運んできて、恐竜がいることになにも驚きが無い。テイザーでトカゲを麻痺させたり、SWA…

EVANGELION:2.0 YOU CAN (NOT) ADVANCE.(2009) - 子供に友達殺しをさせる映画

庵野秀明監督。 とにかくストーリーに凝る映画、リメイクの第二弾。 このシリーズは、合理的な人間ほどはまるかもしれない。ストーリーとしてである。 映画音楽の使い方が、非常に秀逸であると思う。童謡にのせて、エヴァンゲリオンの首をへし折り、人間を握…

おおかみこどもの雨と雪 (2012) - 破天荒な設定の上に魅せた、子供成長の物語。

細田守監督。 本作は、一橋大学に通う真面目な女の子が実直なオオカミ男に恋をして、二児をもうけて大学を中退したあげく、山里に引っ越して一日に畑を幾つも作って中学生まで育て上げる、という破天荒な内容である。そんな内容が、最初は不自然で、ベタで観…

Singin’ in the Rain (1952) - talkie, silentの主題を両手に持った名作。

Gene Kelly, Stanley Donen監督。 帽子やらマネキンやらが、蹴られて画面の外へぽんぽん追い出されていく。テンポがよくて安定した名作。 silentとtalkieという対立した主題には、男と女の情念に重ねてしまい、統一して解決していくのが王道の構図である。言…

The Third Man (1949) - 豪腕の軽妙なサスペンス

Carol Reed監督。 冒頭からはじまる音楽(恵比寿ビールのテーマ)のオープニングクレジットと、ラストの長まわしはもう歴史的に有名といって良い。サスペンスとして出来上がっている映画を、盛大にふられさせることで一気にコミックに仕立てて幕引きという制作…

Sound of Music(1965) - 珠玉音楽の宝庫。歴史的名作。

Robert Wise監督。 今の日本のTVCMで使われている音楽で、ここから取り上げられているものが依然として多い。この映画を観れば、必ずは聴いたことのある音楽が見つかるという、映画音楽の歴史的名作である。 冒頭で、風の音、鳥の鳴き声、鐘の響きなど数々の…

The Chronicles of Narnia: The Voyage of the Dawn Treader(2010) - 映像がきれい。

Michael Apted監督。 こういう原作ファンタジーを原作とした映画によくあるのが、ストーリーを原作に忠実に追うように時間を分割して、淡々と撮影していく。映像上のストーリーの連結が失われてしまっている。いつのまにか自軍が勝っていて、「うぉー」と歓…

The Next Karate Kid (1994) - 祈りでストライクが取れる謎の映画

Christopher Cain監督。 幼き日のHilary Swankが観れる作品。そこまで有名な女優ではないが。 お坊さんが沢山でてきて、その中でアメリカンガールが”カラテ”を修行する。 日本が、海外から見てどのようなイメージなのかが、なんとなく察せられる。つつましや…

Waterworld (1995) - キッズアクション? うん、多分。

Kevin Reynolds監督。 水中で生きられるように鰓をもつミュータントと、母子のアクションストーリー。世界のほとんどが水没しているというファンタジー設定の娯楽映画である。 よく考えれば、mutationというのも映画の話題で多いなと思うのである。SFなんか…