Paul Greengrass監督。
9/11のドキュメンタリーである。American 11便がジャックされてからの一連の流れを、ひたすら管制室のカットでまわすという珍しい映画である。後半はUnited 93の機内ばかりを撮るという二部構成。事実にかなり正確な映画だという。
ちなみに、現在9.11の跡地には1から7まで番号がついたWorld Trade Centerが再建築中で、完成しているものもある。One World Trade Centerは今年完成予定で、前のビルよりも高層になっている。
管制室ではジャクされた便へコンタクトをとろうとしたりいろいろ動き回ったりする。しかし、肝心のジャックされた機の特定が出来ない。てんてこ舞いで、情報の確認とリレーをするだけである。案外と、ジャックされた機がしばらくわからなかったようである。当時付近には4200の飛行機が飛んでいたのが一因との見解であるが、実際には不測の事態に対応するマニュアルが無かったのではないか。
情報をやりとりばかりしているうちに、American 77がペンタゴンにも落ちて、ただ呆然とする管制室。
誰も何も対応ができなかったことをひたすら描写している。ハンドカメラを多用、また普通は使わない唐突なカメラのズームをあえて使用している。意図的に画面をゆらすことで、緊迫感を伝えている。撮影の仕方が適切なので、観る方は安心して映像の世界に引き込まれて行くことが出来る。