a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Exit Speed (2008) - 画面が汚いスプラッター映画

Scotti Ziehl監督。 はじめに、バイクでウイリーばかりする、テキサスの薬漬けノマド集団が出て来る。そのノマドがEl Paso行きの長距離バスを襲い、乗客が攻防するという内容。血や傷口をフォーカスして映す。

ノマド集団は顔面にピアスばっかりつけていたり、中肉中背のおばさんやゲイっぽい髪型の男も混じって真っ黒なメイクをつけているので、全体的に画面が汚い。実際のノマドはこんな感じなのだろうか。

教科書どおりに作ろうとしている匂いがする。人物設定の型、ストーリー、背景が爆発する際のカメラワークまで。踏襲しすぎるので、時々に奇妙な演出になっていた。特に人物の描写に弱く、恋人が頭を打ち抜かれても平然としている人間などが出てくる。

ストーリーを成立させるために、あらゆる性質を後付けする。一番始めにするべき設定は、「電波がつながらない」である。次々とキャラクターに後付けで性質を足していく。コンパスが登場したら、「私、子供のころボーイスカウトなの」とキャラクターに言わせて使わせればよい。

そんな様子を見ながら、物語とは全て間に合わせで作っているものだ、とふと思うのだが、ご都合主義とはまた別の存在でなければならないとも思い直すのである。