a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Mabel at the Wheel (1914) - 20世紀初頭の人間模様を観る。

Mabel Normand, Mack Sennett監督。

当時のカーレースの様子がよくわかる、歴史資料としても価値のある一作。車載したカメラで車内を撮影する、もしくは横から車を撮影するという手法が編み出された。

Chaplinの演技からもわかるとおり、大の大人がしている嫌がらせが、今の時代でいう小学生レベルである。つまり、今と20世紀初頭では、人間のなす事や性格に大きな違いがあったのである。それらが、今の方が進化しているということにはならない。より感情的に物事を捉えるという意味合いでは、20世紀初頭の方が豊かであっただろう。

J.Huizingaの著作『中世の春』が冒頭で述べているように、昔の方がより感情的・感傷的な人間模様なのである。