Aki Kaurismaki監督。
本作が何と似ているかと言えば、同監督の『罪と罰』とシナリオの本旨があまり変わらない。主人公は工場の肉体労働者であり、単純労働をしている。そして肉体的にではなく、精神的に何らかのフラストレーションを感じる。(『罪と罰』では社会の全体意識への復讐、本作では、私の言い回しが陳腐であるが、女の幸せを手に入れるには遥か隔たった所に自分が居るという不満感。)フラストレーションを開放するために行動をするが、状況が改善されない。そして人を殺す。最後には警察に捕まって終了する。
本作はいわば『罪と罰』の女版である。