a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

The Match Factory Girl (1990) - 肉体労働者の苦悩を観る。

Aki Kaurismaki監督。

本作が何と似ているかと言えば、同監督の『罪と罰』とシナリオの本旨があまり変わらない。主人公は工場の肉体労働者であり、単純労働をしている。そして肉体的にではなく、精神的に何らかのフラストレーションを感じる。(『罪と罰』では社会の全体意識への復讐、本作では、私の言い回しが陳腐であるが、女の幸せを手に入れるには遥か隔たった所に自分が居るという不満感。)フラストレーションを開放するために行動をするが、状況が改善されない。そして人を殺す。最後には警察に捕まって終了する。

本作はいわば『罪と罰』の女版である。