Richard Linklater監督
王道の恋愛映画であった。電車で偶然にも隣の席に向かい、数回の会話で意気投合。現実の世界では起こり得ない、無理のある会話運びによって、王道のストーリーが開始されるのである。そして、通常にしては長いショットで、即興ではないかと思われるような会話や表情が長く描写される。時として、尺の短いショットの映画は、あまりにワンシーンが短いので、人物の表情や感情を見過ごし、忘れ去ってしまうことがあるが、本作では忘却されることはない。それなりに、登場人物の笑顔や切なさの感情が、尾を引いて残っている。