Roman Kachanov監督
旧来のSFのようでありながら、新鮮味の溢れるSF。
Roman Kachanov監督
旧来のSFのようでありながら、新鮮味の溢れるSF。
Roman Kachanov監督
緻密なアニメーションであり、毛糸を主な描写の道具としている。
Roman Kachanov監督
子供をひとり家に置いて、子供のことが心配な母親を描いた。母親の移動速度に緩急がある点と、映画と同水準の俯瞰ショットが特徴的。
(急ぎ家へと戻る母親)
Břetislav Pojar 監督
飲みすぎて理性を失ったバイク乗りが、道路をどんどん加速していく人形アニメ。そのアニメーション方法が、飲酒運転の主題の中ではユニークであり、ゆらゆらと加速する主観ショットがおもしろい。
Zhang Yimou、Yang Fengliang監督
染物の色を映像として活かした作品。奴隷のように虐待される女の怨恨が、別の怨恨を産んでいく様を流暢に描写している。
Sylvain Chomet 監督
かなりマゾな作品。ツール・ド・フランスに参加する選手たちがかわいそうに見えてくる。主題がひとつしかないのでわかりやすい。スタジオジブリの作品を見返すと、そこには複数の主題が常にまじっていることがわかる。そういうアニメ作品に慣れてしまうと、どうしても単一主題だけのアニメーションを視聴していてもつまらないのが、正直なところだ。
George Roy Hill監督
監督の映画愛を描いた作品としても観れると思う。というのも、随所に漂う映画への愛情と、人間愛に満ちている作品であり、主人公の少年が映画好きである。王道的な恋愛ストーリーでありながら、主人公たちが少年であるユニークさを備えている。少年だろうと大人だろうと恋愛ストーリーにはすべてが共通しており、プロットの主要な立て方に変更するべき点がひとつもないことを証明した作品だ。もちろん、イタリアへの国境を渡るために老人を動員しなければならないという配慮はあるが、、、。つまりはすべての世代に共通する恋愛映画に仕上がったわけだ。すべての観客にささげる映画ができたのである。
恋愛の成就のために、逃避行と続け、異国情緒に浸る、これらも王道のストーリーであるが、主人公が少年であるとどこか感性が変わる。これを大人がやると、妙に色っぽく、退廃と破滅への危機を予感せずにはいられないのが映画ファンとしての正直なところである。少年の、その初心さ、若さは、道徳的に堕落しているのだろうけれども、人生としての堕落や破滅を感じさせない。鑑賞者の感性は変わり、希望と純愛の物語となる。