Sam Raimi監督。 技術力=制作費という性質もあり、だんだん制作費が上がっていっている。ヒーローとして確立した主人公が、自らの力を正しく使うことの難しさに向き合う作品。その状況を創りだすために、とても都合のよい地球外生命体をもってきて、これまた隕石でやってきたという都合のよいシナリオでまとめてしまう。
そういう地球外生命体は、生態がなぞなので、適当な日用品でやっつけられることになっている。ジャズ音楽を聞いたら爆発するだの、鐘の音を聞いたら弱るだの、「未知の生物なのでひょっとしたらそんな可能性もあるかも」と思わせて、追っ払ってしまえる。
だから、登場から退場まで、本当に都合のよい存在である。映画界で一番出演回数が多いのは、俳優でもなく彼らだろう。いつか地球外生命体にアカデミー賞でも送ったらどうなのか。