a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Partner (1968) - ゴダールと張り合っていた時期のベルトルッチ。

Bernardo Bertolucci監督。

60年代といえば、フランスがヌーヴェルバーグ全盛期なので、Godardが『気狂いピエロ』を発表した何年か後の作品。淀川長治が嫌いで、蓮實重彦が好きなGodard。それはそれとして、本作はそのヌーヴェルバーグの雰囲気ととても似ている。主人公にはストーリーがなく、凝ったおもしろい画面をかさねていくのみ。主人公は二重人格であるが、病的なシリアスさはなく、むしろどこか一線はなれた場所で開放を夢見ているような、希望的観測を撮った印象。イタリアからベトナムをながめているような感じ。冒頭のショットにあったように、当時のベトナムは南北分裂していた。