Paul Mayeda Berges、Gurinder Chadha監督。
『パリ、ジュテーム』という、オムニバス作品の中の一作品である。
オムニバス内の他の作品にも観られることであるが、男と女がそれぞれ見ず知らずという条件で、二人が互いを認識しあうためには、どちらかが転ぶかもしくは気分が悪くなって倒れる。この発端が王道である。ただし、本作ではムスリムの女の方は、先に男の存在を認識していた(しかも笑っていた)。立ち去ろうとしたところを転んで、男につかまったようなものである。また、互いに少しなりとも興味が前提としてあれば、転んだところを助けただけで話が弾んだとしても、そこまで違和感を感じさせない。