a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

BECK (2010) - 完成度の高い原作日本映画

堤幸彦監督。 最初なめてかかって観た映画なのだが、凄いよく出来ていた。

バンドマンの映画で、伏線がもりだくさん。これは売れるだろう。

主演の佐藤健が唄う時に、あえて声を消して演出している。

音をあえて入れないのは、La môme(2008)でも使用されている技法。あえて音を消して、観客が熱狂しているシーンを入れる。大抵は、なにか別のクラシックなり何なり、ひかえめな音を流しておく。

もちろん、佐藤健がそんなに歌がうまいはずがない(失礼)。ただし、このカットの入れ方をする限り、想像を超えるほと歌がうまいように、観る側に演出することができる。

そして、今までに顕在化しなかった才能が開花するという構図。これは、ハリーポッターや、The MASKと同じものを感じる。佐藤健は、先天的に歌がうまいという素質をもっていた。その先天的な素質が賞賛されるという、論理的にも妥当な帰結。それを実現するようにストーリーを進行するので、自然と観客は、佐藤健や彼らのバンドメンバーを応援するようになる。

そこで、白黒つかないままに後編につづく。コマーシャル的にも優れている。

忽那しおりがなかなかにかわいい。

後半は、どうせ商業主義でストーリーをだらだら引き延ばすんだろうと思い、10倍速ぐらいで適当に観ていた。うん、時間の制約がある中で、かなり伏線を回収している。

わりと良い。