Dana Dubovskyディレクター。
B級映画という表現は語弊がある。あまり上手くない映画においては、緊迫したシチュエーションにおいて間の抜けた言語応酬が頻繁におこなわれることがある。プテラノドンが強襲するという超異常事態において、笑いながら世話話ばかりをしている本作がそれにあたる。
また、本作の一番の問題は、役者の演技がへたであることだ。アイディア自体は悪くないし、ストーリーも間違っていない。普通なストーリーだけれども。男と女が会うという力を利用して、プテラノドンと戦う方向のストーリーを構築する。プテラノドンの出現と、プテラノドンが女を連れ去ることを共用させるのである。
とりあえず、へたな役者ばかりがスタジオに集まってきてしまったら、お互いに仲が悪いように振る舞わせておくことである。仲が悪いこと自体は、割と普通に演じられる。役者の力量として、相手に何らかの心理的変化を、態度や言葉によって干渉できないのであるから、仲が悪い前提にしてしまえばその下手さがばれ難いように思う。一方、他人が他人の意見に干渉できる、仲が良い演技をするのは難しいのである。
それにしても、最後にティラノサウルスが出て来るなんて、面白かった。