Steven Soderbergh監督。
ストーリーは一般的である。一般的というのは、普遍的にみられるストーリーの型であることもあり、結末が読めてしまうことを指している。以前、良い俳優の定義について考察したことがあるが、本作はその内容がよくわかって貰える例であろう。「会話によって、相手の主義や言動を変化させることができること」が、よい俳優の定義である。その俳優の仕事によって、ストーリーは新しい可能性を付与されることになり、息を吹き返して生き生きと活動しはじめる。いわば俳優は映画における命を吹き込む者であり、限りなく職能的であり、また芸術的である。
本作主演、Erin Brockovich役のJulia Robertsは本作でアカデミー賞を受賞。相当の結果となった。