a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Secret Window (2004) - 映画が、いかに本や文章という存在からインスピレーションを受けているか。

David Coepp監督。

映画が、いかに本や文章という存在からインスピレーションを受けているか。どんな脚本も文章によって執筆するのであるから、私が述べたいのは言語としての本や文章ということではなく、より一般的な素材としての本である。本作では、Secret Windowというタイトルの犯罪小説が、現実に同じように発生するという仕組みを持っている。『the born collector』という映画では、話の終盤になってから、現実に起きている連続殺人が、同名小説(架空)に忠実に行われていることに気づくのである。

Johnny Deppの演技は確かで、上手いと感じた。よくある二重人格の犯罪者の物語で、ストーリーの後半になって親しい仲間が二重人格のもう片方をあらわすか、もしくは自らが二重人格であると気づくかのどちらかである。非常にシンプル。役に憑依できる役者であれば、二重人格という難しい役割もこなせるに違いない。脇道に過ぎるが、これがDaniel Radcliffeであればまず無理である。彼はHarry Potterの役に憑依しているのではなく、存在そのものがHarry Potterであるから。