John McTirnan監督。
本作は『プレデター』を撮った監督が勤めている。本作が最新の作品であるらしい。
音楽にRavelのボレロを使った作品。しかしながら、ボレロである必要がいまひとつ不明である作品でもある。形而下の音楽でもなければ、形而上の音楽とも思いにくい。
探偵もののストーリーを持つ。そのストーリーは、不明である知識が明らかになるという構造を持っている。すなわち、本来は敵であるのに主人公の知識不足が故で見方だと錯覚しているケースが存在し、このパターンは探偵ものに限らず多くの映画で鋳型になっていると思われる。本作では、John Traboltaが「8」という敵集団であるという知識が新しく得られるが、すぐ5分後には、その集団が不正を正す正義の組織であるという新知識が得られる。ここで、主人公がJohn Traboltaに、言い換えれば観客がTraboltaに抱くイメージが、知識が開かれることによって、変遷をたどる。探偵もののストーリー展開は、一部はこの知識による属性の変遷によって行われている。