Andrew Davis監督。
Jerry Goldsmith音楽制作。
一概に批判をする意図はないが、音楽が単調でありつまらなかった。以前、B級映画とは「おおそよ現実であれば見られることのない、TPOに沿わない軽口や軽率行動を登場人物が言う」ものであると述べた。このように定義すれば、仮にも国家組織であるFBIやCIAが陰謀のために民間人を撃ったりする映画を、すべてB級にできるので便利である。これらの映画は、よく考えれば辻褄が合わない過去にヒットした設定を、いつまでも引きずって量産しているのである。
しかし、映画音楽についてのB級性については、いままで考えたことがなかった。この単調な映画を観続けていると、あまりにも音楽が流れすぎていることに気づく。それも、敵に追われているシークエンスにおいては必ず流すという、一辺倒な対応であるようにみえる。もし、ストップウォッチで映画が流れている時間を計ったら、全体の1/2を占めるまでに到達するかもしれない。