George Albert Smith as director
監督がショートフィルムを製作した中で、おそらく本作で初めて死を撮影した。特別笑いが起きるでもない死は、当時結核などの感染症で死が身近にあった人々には他人事ではなかっただろう。この時期にはファンタジーもコメディもよく撮られたが、死の瞬間を直接的に撮ったことはなく、映画が生活の様々な局面を対象化できることを示した上手い作品である。
本作に象徴されるように、映画にとって死が身近になったのである。ここから映画にとっての悲劇の誕生が起こったのかもしれぬ。
((フィルムに悲劇が誕生した。それは映画の将来にとっては逆説的にめでたい瞬間でもある。)