a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Back to the Future Part Ⅲ(1990) - 時空を超えた純愛へ。

Robert Zemeckis 監督。

 前作の最後から凡庸な西部劇になるのではないかと思ったが、案外おもしろいのである。『駅馬車』の馬の使い方を十二分にオマージュして、Michael J. FoxがClint Eastwoodを名乗る。確かかは分からないが、鏡の前でヒーローを気取るMichael J. Foxが『タクシー・ドライバー』のデニーロのようにも観える。映画を沢山観ている人だと、本作の随所に漂うオマージュの愛に十分笑ってしまうか、一方子供だましにも観得ようが、どちらにせよスクリーンプレイは前作よりも格段に技術向上している。この割り切ったテイストは私は好きである。実は。全体的にSpielbergらしさを感じる。脚本が上手すぎる。シリーズ全ての伏線を回収して、白紙である未来への希望を残しつつ、時空を超えた純愛すら描いた。たった120分弱でそれらをすべて調和させた。そのために後半は涙が出た。あまりに脚本が綺麗すぎて。

 ただ、個人的にはクララが別れ話に激情するシークエンスが何故か好きである。また、結構ユーモアが強い作品だ。

 Mary Steenburgenは後に『インランド・エンパイア』にも出たらしいが、私は観たが気づかなかった。私好みの女性像の女優。これは完全に余談である。

(わざわざ1885年にも行ってタバスコジュースを飲むとは。ユーモアである。)