Robert Zemeckis 監督。
前作の最後から凡庸な西部劇になるのではないかと思ったが、案外おもしろいのである。『駅馬車』の馬の使い方を十二分にオマージュして、Michael J. FoxがClint Eastwoodを名乗る。確かかは分からないが、鏡の前でヒーローを気取るMichael J. Foxが『タクシー・ドライバー』のデニーロのようにも観える。映画を沢山観ている人だと、本作の随所に漂うオマージュの愛に十分笑ってしまうか、一方子供だましにも観得ようが、どちらにせよスクリーンプレイは前作よりも格段に技術向上している。この割り切ったテイストは私は好きである。実は。全体的にSpielbergらしさを感じる。脚本が上手すぎる。シリーズ全ての伏線を回収して、白紙である未来への希望を残しつつ、時空を超えた純愛すら描いた。たった120分弱でそれらをすべて調和させた。そのために後半は涙が出た。あまりに脚本が綺麗すぎて。
ただ、個人的にはクララが別れ話に激情するシークエンスが何故か好きである。また、結構ユーモアが強い作品だ。
Mary Steenburgenは後に『インランド・エンパイア』にも出たらしいが、私は観たが気づかなかった。私好みの女性像の女優。これは完全に余談である。
(わざわざ1885年にも行ってタバスコジュースを飲むとは。ユーモアである。)