Pawel Pawlikowski監督。
イギリス映画。ハンドカメラを多く用い、さらに遠方からズームでとる事で、まるで誰かの私生活を覗き観ているかのような印象を与える。具体的にはよりリアルで、また画面が動的で不安定になる。レズものの映画はいくつか知っているが、これが一番印象にのこる。登場人物主な三人が、それぞれ自らの虚構がはがれて、真実にさらされる構成になっている。故に、かなりポジティブな方向にストーリーを解決させた映画である。
レズビアンは、映画で取り扱う中では、心の中になにかの枷をかかえた女の一種の解決策として現れる。
そのため、その枷が外れると、基本的にはヘテロセクシュアルに戻るようになっている。その枷がはずれる過程こそ、人物がある体験を通じて心理的に成長するという、物語がもっとも得意とする過程である。その過程の描写をどのようにするかによって、レズ映画は完成度が如実に左右される。
これは、脚本の完成度が高いので視聴がおすすめ出来る。視聴することをおすすめできる映画というのは、多いようで案外少ないものである。