石井輝男監督。
冬や雪のイメージが強い高倉健であるが、実は彼はバミューダのような南国が似合うということはあまり知られていない。彼が南国沖縄で活躍するのが本作。
ちなみに網走番外地は二十弱の連作が出来ているようである。
警察や公安が片を付けられないような同義を俺がつけてやるのだという、強い男の信条を感じさせる作品。他の連作と同じく、即興的なストーリー展開に彩られながら、高倉健が裏切りをしかけてきた組の連中に闘いを挑む。なんとも娯楽性の高い構図ではないか。
途中で様々な人物が登場してくるが、それぞれの人物がなんらかの関係性がある。もしくは高倉健に付いて行くことで、彼や彼女なりの目的や思惑が実現する可能性が高くなるように、それぞれの人物が前向きに関連していく。その構図は「網走番外地 北海篇」と何ら変わったところはない。
敵の口を釣り針でひっかけて、釣り上げるようにして倒すという、釣り好きには垂涎の戦闘シーンがある。