a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Torn Curtain (1966) - いるいる、こういう物理科の教授。

Alfred Hitchcock監督。

30分ほど映画が経過して、ようやくストーリーの全貌が掴めるようになるのだが、あえてそのストーリーは隠されながら映画が進んでいるので、ここでストーリーには触れられない。

面白い点は、物理科の教授同士のやりとりのシークエンスと、バスが近接して二台は知っているシークエンスである。途中で重い荷物を持ったおばあちゃんもやってくる。それはお決まりのような展開ではある。

ストーリーの中で、主人公の作戦成功の可能性がゆるやかに上がって行くとき、その可能性の上昇に水を差すような展開をするのが本作である。はやくバスを走らせたいのに、停留所に思い荷物を持ったおばあちゃんが居るのは、そのおばあちゃんに水を差されているのである。このような水の指し方は、おばあちゃんの場合には間に合わせの登場人物の出現で足りるが、他の水の指し方について監督はタイミングが上手い。

物理科の教授たちが沢山出て来るのだが、科学者の生態が忠実に再現されているかのような展開でおもしろかった。そう、科学者のエキセントリックな性格というのは、まさにあんな感じである。