a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

Indochine (1992) - バチストが、ふいに淫らに現れるという芸術。

gis Warnier監督。

この映画で驚いた。Vincent Pérez が画面のあらゆるところから、ふいに姿を表す。走り出した車の中からみるフロントガラスにふいに黒い影が映る。走り出した車のドアがあくと、雨でずぶぬれになったPérezが、真顔で殺気立った表情でカメラを見ている。ここまでおろそしい画面もそう無いのであるが、飛び乗った彼はCatherine Deneuveに動物のように抱きつく。Deneuveもそれに応える。結局運転手だけひとり降ろされるというのだから、シナリオも十分におそろしい。しかし、フランスの男と女とはこういう事を映画でするのである。