Olivier Megaton監督。
監督はまだ若いので(本記事執筆時点で49歳)、まだまだ良作を撮れる余地があるだろう。というのも、映画における色彩の使い方に独特のものがあり、しかもセンスがあるように感じるのである。このセンスをフランスならではであると断言し、自ら紋切型な評論へと堕していくことは容易いのであるが、どうにもフランス的な撮り方であるように思う。少なくとも、ハリウッドや日本ではこのような撮り方をしないし、同じヨーロッパでもイギリスやイタリアの撮り方とも異なる。
時空間を飛び越えるような現象がある。エバという登場人物が、ラストで突然現場に到着したように、監督は時空間の現実的解釈については無頓着なのである。