a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

La Sirene Rouge (2002) - フランスならではの色彩を観る。

Olivier Megaton監督。

監督はまだ若いので(本記事執筆時点で49歳)、まだまだ良作を撮れる余地があるだろう。というのも、映画における色彩の使い方に独特のものがあり、しかもセンスがあるように感じるのである。このセンスをフランスならではであると断言し、自ら紋切型な評論へと堕していくことは容易いのであるが、どうにもフランス的な撮り方であるように思う。少なくとも、ハリウッドや日本ではこのような撮り方をしないし、同じヨーロッパでもイギリスやイタリアの撮り方とも異なる。

時空間を飛び越えるような現象がある。エバという登場人物が、ラストで突然現場に到着したように、監督は時空間の現実的解釈については無頓着なのである。