Charles Chaplin as director
驚くほど良くできている掌編である。強盗が入ってきて、雑用係であるChaplinがその強盗をやり込め、ヒーローになるという骨組みである。2010年代のアメリカのヒーロー映画は、この骨組みを未だに使いまわしている。応用するのでも進化させるのでもなく、本作とまったく同じスタイルで2時間強にしあげられたヒーロー映画が沢山あるから、本作が後世に影響を与えられる良作であるとわかる。
現存するフィルムでは顔が白抜けしているのが残念でならない。当時劇場に足を運んだ先人たちは、Chaplinがビルから落ちそうなシーンで思わず悲鳴を上げていたかもしれない。
エンターテイメントの映画が持つ基本的性質を確立しているから、本作はこの時代における名作のひとつである。
(戦闘のシーンにおいても、独創的なコメディをみせる)