a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

The New Janitor(1914) - エンターテイメントの手本

Charles Chaplin as director

驚くほど良くできている掌編である。強盗が入ってきて、雑用係であるChaplinがその強盗をやり込め、ヒーローになるという骨組みである。2010年代のアメリカのヒーロー映画は、この骨組みを未だに使いまわしている。応用するのでも進化させるのでもなく、本作とまったく同じスタイルで2時間強にしあげられたヒーロー映画が沢山あるから、本作が後世に影響を与えられる良作であるとわかる。

現存するフィルムでは顔が白抜けしているのが残念でならない。当時劇場に足を運んだ先人たちは、Chaplinがビルから落ちそうなシーンで思わず悲鳴を上げていたかもしれない。

エンターテイメントの映画が持つ基本的性質を確立しているから、本作はこの時代における名作のひとつである。

(戦闘のシーンにおいても、独創的なコメディをみせる)