a-moviegoer’s diary

2014年から1日1本の映画を観ていて感想を書き溜めています。そして今年通算1000本を観ました。これからも映画の感想を溜めていきます。東京都内に住んでいます。

The Black Dahlia(2006) - 違和感のある映画を観る。

Brian De Palma as director

 映画として及第点は超えているには違いないのだけれど、どこかに違和感がある。それぞれのシークエンスにおけるスクリーンプレイが必ずしも的確ではない。また、原作にどれほど忠実に脚本を書いたかはさて置き、映画の展開としては果たして必要であったのか疑問なシークエンスの方が多い。刑事二人と女との三角関係、殺人事件のミステリー性の二軸で展開するから楽しいはずのストーリーが、いらない要素にまみれてぼやけているのである。力量不足といえばそれまでであるが、2000年代後半に作られた作品にしてはあまりにも古い手法ばかりであり、さらに撮影技法に一貫性がない。